「共に価値を創る時代 」へ:消費者と企業の関係に見る“価値共創”の可能性
2025年4月30日(水)10時17分 PR TIMES
株式会社10(本社:中野区、代表取締役 佐藤 尊紀、以下10INC.)は、自社運営消費者コミュニティ「toiro cafe」に登録している、全国20代から60代男女217名に対して「価値共創」の概念について調査を実施しました。
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■ マーケティングの“定義”が、34年ぶりに変わった
2024年1月、公益社団法人日本マーケティング協会が、実に34年ぶりにマーケティングの定義を刷新しました。今回の刷新では、マーケティングの主体は企業だけでなく個人にも広がり、社会全体と共に価値を創造する“構想”や“プロセス”として再定義されています。その中心にあるのが「価値共創」という考え方です。
私たち10INC.では、この「価値共創」を——「企業やブランドが一方的に価値を提供するのではなく、生活者と共に新しい商品やサービスを創り上げ、関係性のなかで新たな価値を築いていくプロセス」であると捉えています。
■マーケティングリサーチへの影響
マーケティングリサーチの世界でも、従来の“問う/問われる ”という一方向の関係性から、問い や解を共に見つけていく「共創型」へと進化が始まっています。当社は、国内トップクラスの実績を持つコミュニティリサーチ(MROC)を通じて、企業と消費者がつながりながら価値を共に創る仕組みを提供してきました。今回、その延長として「価値共創」に対する消費者の認知、関心、参加意欲について意識調査を実施。本リリースでは、その結果から見えてきた“企業と消費者の新しい関係性”の兆しをお伝えします。
■好き/ファンであるブランドや企業の存在
好き/ファンであるブランドや企業を思い浮かべてもらい、それらが自身にとってどのような存在かを尋ねたところ、全体の40%が「愛着を感じる存在」と回答。さらに、「一生のパートナー」や「かけがえのない存在」と答えた人を含めると全体の75%に達し、消費者は好きな企業やブランドに対して、心理的距離が近く、強いつながりを感じている傾向が明らかになりました。
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■価値共創の潜在的ニーズの大きさ
続いて、価値共創についての認知度を尋ねたところ、「内容までよく知っている」と回答した人は7%にとどまり、認知度は低い結果となりました。しかし、価値共創の概念を提示して、関心度を尋ねたところ、80%以上の人が価値共創に対して関心を示す結果となりました。特に、好き/ファンである企業やブランドを「一生のパートナー」や「かけがえのない存在」と感じているなど、企業やブランドとの心理的距離が近い人ほど、価値共創への関心が高まる傾向が見られました。
提示した価値共創の概念(10INC.作成)
「価値共創」とは、企業やブランドが一方的に価値を提供し、顧客が受け取るという従来の考え方とは異なり、企業と顧客が協同して新しい商品・サービスを創り上げたり、企業と顧客、または顧客同士が交流を通じて関係性を築いていくプロセスを指します。
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■価値共創への関心事由は?
消費者は、具体的に価値共創に対してどのような関心を持っているのでしょうか。
価値共創は、共創の場や交流といったプロセスを通じて、個人・社会・企業の三方よしを実現することが期待されています。さらに、価値共創のプロセスでは共感や想像力が育まれる点に魅力を感じており、共創の「プロセス」自体が一つの価値になっているとも言えます。
【価値共創への期待】
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一方で、一部ではありますが、これまでの企業との関係性を維持したいと考える人や、負担の大きさ、自身の能力に対する不安から、価値共創に主体的に関わる意欲を持てない人もいるのも事実です。
【価値共創への懸念】
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■価値共創における関わり方とは?
「好きな企業・ブランドが価値共創を行うとしたら、どう関わりたいか?」と尋ねたところ、70%が「アンケートに回答する」と回答。想像しやすく、参加しやすいことから選ばれたと考えられます。
一方で、40%以上の人が「商品・サービスの共同開発」「イベントやワークショップへの参加」「コミュニティでの交流」など、より深い関係性を築く双方向の関わりにも関心を寄せていることが分かりました。
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■価値共創の未来は、これから始まる
価値共創という概念の認知度はまだ高くはありませんが、その内容を理解すると、8割以上の人が関心を示すことが明らかになりました。加えて、価値共創のプロセスそのものに「意味」や「価値」を見出す人が多く、今後の広がりや展開に大きな可能性を感じさせる結果となりました。また、全体の4割以上が企業やブランドに“深いつながり”を求めていることから、今後は企業からの一方的な発信ではなく、消費者との双方向の関わりがますます重要になっていくと示唆されます。
従来のマーケティングでは、商品開発や販売がゴールとされてきましたが、価値共創は「プロセスそのものが価値である」という視点が求められます。そのプロセスを大切にすることで、従来にはなかった新しい価値が生まれ、企業にとっても大きな差別化要因となる可能性があるのではないでしょうか。
■10INC.がめざす “価値共創があたり前の世界”へ
今回の調査で見えてきたのは、企業やブランドに対する心理的距離の近さ、そして「共につくる・使用する・体験すること」への高い関心です。
価値共創は、「企業」や「社会」といった大きな枠組みの話ではなく、それを形づくる“ヒト”どうしの関わり合いの中で、対話を通じて自然と生まれていくものだと、考えています。
10INC.は、企業と生活者の間に立ち、対話の場や関係性をデザインすることで、価値共創の文化を社会全体に広げていきたいと思っています。そのために、オンラインコミュニティリサーチ「Mind Square(TM)」、リアルな交流の場「BAR FiVE」、そして自然の中での共体験を生む「TENTO」といった、多様な“場”を通じて、共創の実践を重ねています。
デジタルとリアル、企業と生活者、社会と個人。その垣根を越えて、共に考え、創り、育てていく。そんな未来を、私たちは皆さんと目指していきたいと考えています。
▶詳しくは、創業ストーリー記事(https://prtimes.jp/story/detail/bj43plh9pRx)へ
▶調査結果をより深掘りしたリサーチャーの考察は、note(https://note.com/10inc_toiro/n/n86b62dfb6240?sub_rt=share_pw)をご覧ください。
実査機関:自主調査(10INC.)
調査手法:オンラインコミュニティ調査
対象地域:全国
調査期間:2025年2月19日(水) 〜 2025年2月25日(火)
調査対象者: 20〜60代・217名(男性69名:女性148名)
※本調査結果を転載される場合は、「10inc調べ- https://10inc.co.jp/」
と併記をお願いいたします。
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会社名 : 株式会社10 / 10INC
本社所在地: 東京都中野区東中野1-30-15 スペースM B111
代表者 : 代表取締役 佐藤 尊紀
設立 : 2018年5月14日
URL : https://10inc.co.jp/