JRの本州3社、10%以上の最終増益…訪日客の新幹線やホテル利用の増加が追い風
2025年5月2日(金)23時20分 読売新聞
JR東日本
JR本州3社(東日本、東海、西日本)の2025年3月期連結決算は、全社が増収増益となった。訪日外国人による新幹線や商業施設、ホテルの利用増が追い風となり、最終利益は全社で10%以上増えた。
JR東海の最終利益は前期比19・3%増の4584億円で、19年3月期以来、6期ぶりに過去最高を更新した。運輸収入に占める訪日客の割合は約8%で、当時の2〜3倍に増えた。丹羽俊介社長は4月30日の決算記者会見で「訪日客による東海道新幹線の利用増は当面続く。海外に強い旅行代理店と連携を強化したい」と述べた。
JR西日本は最終利益が15・4%増の1139億円と過去最高だった。JR東日本も最終利益が14・2%増の2242億円と好調だった。鉄道の利用増が駅の店舗や商業施設、ホテルの売り上げ増にもつながっている。
26年3月期も、各社が好業績を見込む。大阪・関西万博による増収効果は、JR東海とJR西でそれぞれ200億円と見通す。
一方、人件費や修繕費の増加が今後の懸念材料だ。JR東海では、費用増で最終利益が7・7%減になると見込む。JR東とJR西は、最終利益の伸びが売上高ほど期待できないという。