3月の家計調査2・1%増、物価高で「食料」は6か月連続のマイナス…コメへの支出減る
2025年5月9日(金)19時53分 読売新聞
総務省
総務省が9日発表した3月の家計調査によると、1世帯(2人以上)あたりの消費支出は33万9232円と、物価変動の影響を除いた実質で前年同月比2・1%増だった。2か月ぶりのプラスとなったが、物価高を背景に「食料」は6か月連続でマイナスだった。
10大項目のうち、6項目で増加した。使用月である2月の気温が前年より低かったことなどで使用量が増えた「光熱・水道」(7・2%増)、エアコン需要が増えた「家具・家事用品」(3・3%増)が伸びた。
一方、支出割合の多い「食料」は0・7%減だった。キャベツやネギなどの野菜・海藻、牛肉や豚肉などの肉類、コメへの支出が減った。寒暖差などで春物需要が伸びなかった「被服及び履物」(3・0%減)も振るわなかった。
2024年度の1か月あたりの消費支出は30万4178円だった。実質で前年度比0・1%減と、2年連続で減少した。食品価格の高騰で節約傾向が高まった「食料」などの減少が目立った。一方、消費支出に占める食費の割合「エンゲル係数」は28・3%と、1981年(28・6%)以来の高さとなった。