Facilo、不動産DXリサーチ第四弾「不動産仲介の業界構造およびDX推進の日米比較」を公開
2025年5月27日(火)10時47分 PR TIMES
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株式会社Facilo(本社:東京都港区、代表取締役 CEO:市川 紘、以下、当社)は、『Facilo不動産DX総研』によるリサーチ第四弾として、「不動産仲介の業界構造およびDX推進の日米比較」を公開しました。本調査では、当社代表の市川が執筆した論文に基づき、日米の不動産仲介におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)推進に関する比較と、今後の日本の展望について考察します。
Faciloでは今後も、不動産業界におけるDX推進や顧客体験の向上に寄与する分析・調査結果を継続的に発信し、不動産取引の活性化を支援してまいります。
学術誌への掲載情報
論文名
不動産仲介の業界構造およびDX推進の日米比較
詳細
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jares/37/1/37_51/_pdf/-char/ja
主な調査結果
- 米国の不動産業界を取り巻く環境の変化
- オンラインでの物件情報公開が進むなか「中抜き」や仲介手数料の下落懸念も、不動産エージェントの利用率は過去最高水準にまで増加
- エージェントの提供価値が縮小しなかった背景には、専門知識とコミュニケーション力に基づく付加価値と、顧客体験を重視した接客の存在
- 米国では買い替え頻度が高いため、顧客のリピート利用や紹介がビジネス成功の鍵に。1/3以上の成約が紹介・リピート経由であり、顧客満足度向上がエージェントのキャリアアップにも直結
2. 日米の不動産DXの進化の違い
- 不動産仲介におけるDXは、国による特徴を反映して進化
- 日本ではポータルサイトへの物件入稿を効率化する一括入稿システムが普及し、主に業者の業務効率化に注力
- 米国ではMLS(Multiple Listing Service)とポータルサイトが連動していることから、掲載の負荷が少なく、接客・契約など“後工程”のDXが進展。顧客体験向上を支える業務支援システムが業界全体に浸透
3. 日本の不動産DX進化の展望
- 「日本の中古不動産は価値が下がる」という固定観念は変化しつつあり、中古住宅価格は上昇傾向。中古住宅市場の活性化や買い替え需要拡大の可能性
- 不動産エージェントが接客力やサービス品質を高めるためのテクノロジー活用が進めば、米国と同様に、リピートや紹介がビジネスを後押しするサイクルの可能性
- 日本の不動産DXは単なる米国の模倣にとどまらず、中古住宅の活性化という課題に取り組むなかで、顧客体験重視のビジネスモデルへとシフトしていく可能性
調査結果の詳細
1. 米国の不動産業界を取り巻く環境の変化
不動産エージェントの利用者が過去最高水準にオンラインによる物件情報公開が進んだことで、エージェントを介さない「中抜き」や、仲介手数料の引き下げが加速すると考えられてきました。しかし実際には、不動産エージェントの利用率は増加し、過去最高水準にまで上昇している事実が明らかになりました。
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米国不動産エージェントの提供価値が縮小しなかった理由
【専門性とコミュニケーション力による付加価値】
不動産エージェントを利用する大きな理由の一つは、プロフェッショナルならではの専門知識と対人コミュニケーション力です。インターネットで物件情報を得られるだけでは不十分であり、最適な売買プランの提案や交渉・契約サポートなど、専門家の視点が不可欠だと言えます。
【接客を通じた顧客体験の重視】
不動産エージェントは、丁寧なヒアリングやこまめなフォローを通じて顧客満足度を高めています。これが結果的にリピートや紹介につながり、彼らのビジネスを持続的に支える重要な基盤となっています。
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米国の不動産エージェントが顧客体験を重視する理由
【売買の回数が多い市場特性】
米国では、日本と比較して住み替え頻度が高いことが特徴です。不動産エージェントにとっては、リピート率の高さがビジネス成功の鍵となるため、常に顧客満足を意識したサービス提供を行う必要があります。
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【顧客ネットワーク拡大によるキャリアアップ】
紹介やリピートが不動産エージェントの収益向上に直結するため、顧客体験を良好に保つことがキャリアアップの近道となります。こうした構造から、米国の不動産エージェントは顧客満足度向上のための取り組みに注力してきました。
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【紹介・リピートの重要性】
米国の不動産エージェントは、1/3以上の成約を紹介やリピート経由で獲得していると言われています。成功しているエージェントほど、“脱ポータル”とも呼べる状態で、顧客からの口コミやリピートだけでビジネスをしています。そのため、自然と業務効率化や顧客満足度向上のためのシステム導入など、顧客体験を重視する流れが生まれています。
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2. 日米の不動産DXの進化の違い
前工程の入稿に向かう日本と後工程の接客・契約に向かう米国不動産仲介におけるDXは、国による特徴を反映して進化してきました。
日本では、ポータルサイトへの物件情報入稿が進み、一括入稿システムが整備されました。米国では、MLSと各種ポータルサイトが連動しており、物件掲載の手間はもともと少ないため、DXのメイン領域は、契約や接客といったエージェントと顧客のやり取りをサポートする業務支援システムへとシフトしています。
日本では、不動産会社が複数のポータルサイトに物件を掲載する手間を削減する一括入稿システムが普及し、業者側の業務効率化に重点が置かれています。米国では、顧客体験の向上こそがビジネス成功の鍵であるという認識が強く、接客や契約業務を効率化するDXが業界全体に浸透しました。
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3. 日本の不動産DX進化の展望
「日本の中古不動産は価値が下がるからアメリカ型の市場にはならない」は誤り?日本では、中古住宅は購入直後から価値が下がるという固定観念が根強いものの、近年の動向を見ると中古住宅の価格は上昇傾向にあり、新規住宅着工戸数は減少しています。将来的に、中古住宅市場の活性化と買い替え需要の増加をもたらす可能性は十分考えられます。人口減少という課題こそあれど、中古不動産への需要が高まれば、取引回数の増加によって市場規模が拡大する余地があります。
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日本の不動産業界におけるテクノロジー活用の可能性
ポータルサイトや一括入稿システムだけでなく、顧客満足度向上やリピート促進を目的とした接客・契約支援システムなど、多様なDXの可能性が考えられます。
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まとめ
不動産仲介におけるDXは、国の特徴を反映して進化していることが明らかになりました。日本の不動産DXは、単なる米国の模倣ではなく「中古住宅を中心とした市場の活性化」という課題に取り組むなかで、顧客体験を重視したビジネスモデルへと変化することで実現されるでしょう。不動産エージェントが接客力やサービス品質を高めるためのテクノロジーを導入すれば、米国のようにリピートや紹介がビジネスを後押しするサイクルとなる可能性があります。
Faciloでは今後も、売主と仲介会社の双方にとって最適な取引環境の実現を目指し、不動産売却の顧客体験向上に資する調査・分析を継続してまいります。
資料のダウンロードはこちら:https://facilo.jp/list_download/wp_001
不動産コミュニケーションクラウド『Facilo』(https://facilo.jp/)について
株式会社Faciloが提供する不動産コミュニケーションクラウド『Facilo(ファシロ)』は、不動産仲介業務の効率化と顧客体験の向上を実現するSaaSプラットフォームです。物件提案プロセスを大幅に効率化し、売買仲介における成約率向上をサポートします。
『Facilo』の主な特長
- 全国820店舗以上(2025年4月時点)の不動産仲介会社に導入
- 自動帯替え機能により物件提案時間を約80%削減
- 顧客用マイページで物件情報を一元管理し、比較検討を容易に
- リアルタイムの閲覧データ分析による効果的な顧客フォロー
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2024年12月からは『Facilo物件売却クラウド』も提供開始。売主に対して「媒介契約の決め手」を提供し、競合物件レポートや活動報告書自動生成など、よりよい売却体験の実現を支援します。不動産取引をよりスムーズに、住み替えをより身近にする取り組みを進めています。
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会社概要
社名: 株式会社Facilo
本社所在地: 東京都中央区八重洲2-2-1 東京ミッドタウン八重洲 八重洲セントラルタワー7F
代表取締役 CEO: 市川 紘
事業内容: 不動産コミュニケーションクラウド『Facilo』の企画‧開発
設立: 2021年10月18日