「南高梅」が全国で記録的不作、価格は例年の3〜4倍に…「こんなことは初めて」
2024年6月15日(土)12時4分 読売新聞
県内一の梅の産地、大分県日田市大山町の大分大山町農協で主力品種の一つ「
梅部会の約150戸が計約70ヘクタールで栽培している。今年は暖冬の影響で開花が早まり、受粉がうまく進まなかったうえに、3月の長雨、晩霜といった悪条件が重なった。販売課の担当者は「こんなことは初めて」と肩を落とす。
出荷は5月に始まり、小梅の「竜峡」「七折」などに続いて大梅の代表格「南高」が最盛期に入った。南高は全体の取扱量の3割超を占める主力品種で、現在は黄色に熟した梅干し用の「黄熟南高」が中心という。
13日には選果場で「目合わせ会」があり、農家らが箱詰めされた梅を手に取るなどして出来を確かめた。出荷は今月いっぱい続き、九州全域の市場に届けられる。
新田耕三部会長(62)は「(収量が減っても)品質に問題はない。大山の上質の梅を使って、おいしい梅干しを作ってもらいたい」と話していた。