映画『アマチュア』『ベテラン』『プロフェッショナル』がまさかの同日公開! それぞれの見どころは?
2025年4月11日(金)20時45分 All About
同日公開となった映画『アマチュア』『ベテラン 凶悪犯罪捜査班』『プロフェッショナル』を一挙レビューします!(※画像出典:(C)2025 20th Century Studios. All Rights Reserved. (C) 2024 CJ ENM Co., Ltd., Filmmakers R&K ALL RIGHTS RESERVED (C) 2024 CJ ENM Co., Ltd., Filmmakers R&K ALL RIGHTS RESERVED)
実際に見てみれば、なるほど、いずれもタイトル通り主人公の仕事に対する「熟練度」も重要な作品だったのです。一挙に3作品の見どころを紹介しましょう。
1:『アマチュア』
『ボヘミアン・ラプソディ』で第91回アカデミー賞主演男優賞を受賞したラミ・マレックの主演作かつ、『ONE LIFE 奇跡が繋いだ6000の命』のジェームズ・ホーズ監督最新作です。主人公はとても優秀なCIAの分析官だったのですが、テロに巻き込まれ殺害された妻の復讐に乗り出します。序盤から脅迫といえる手段で特殊訓練への取引をする様から危ういのですが、何しろ彼は戦闘経験ゼロのデスクワーカー。その後の銃の扱いは下手そのもので、観客としても「あなた本当にそういうの向いていないって!」と本気で心配してしまいます。



2:『ベテラン 凶悪犯罪捜査班』
2015年に韓国で大ヒットした『ベテラン』の続編ですが、前作を見ていなくても問題なく楽しめる内容です。連続殺人事件の犯人像を推理し真相に迫っていく、スタンダードな刑事または探偵ものの魅力を打ち出しているのですから。重要なのは、その殺人犯が法では裁かれない悪人を標的にしていることでしょう。いわば司法制度の「代弁」または「正義」の主張のように殺人を繰り返しているため、そのために一部では「支持者」も得ているのです。それに付随して、インフルエンサーの扇動やフェイクニュースなど、今の時代ならではの問題も作劇に反映されています。



リュ・スンワン監督は『密輸 1970』『モガディシュ 脱出までの14日間』などが日本の映画ファンからも高く評価されており、エンタメ作家として「間違いない」信頼をまたも得たと言えそうです。
3:『プロフェッショナル』
数多くのアクション映画に出演してきたリーアム・ニーソン主演作であり、その最高傑作とも評されています。邦題からは痛快アクションを思わせるかもしれませんが、実際は「滋味(じみ)深い」「激シブ」といった言葉がピッタリと合う作風でした。物語の舞台は1970年代の北アイルランドで、元暗殺者の主人公は、その血塗られた過去を捨て去ろうと引退を決意するのものの、その矢先に凄惨(せいさん)な爆破事件を起こしたテロリストが町にやってきたために、壮絶な死闘が幕を開けてしまいます。



ほかにもアクション映画が超大渋滞!
4月11日より、「そんなにいっぺんに公開されても追いつけないって!」と、映画ファンからのうれしい悲鳴が上がりそうな、注目のアクション映画がほかにも公開されています。・『A LEGEND 伝説』:主演のジャッキー・チェンと『カンフー・ヨガ』のスタンリー・トン監督とのタッグの新作。秘宝を巡った過去と現在、夢と現実が交差した物語が展開するそうです。
・『サイレントナイト』:『男たちの挽歌』や『フェイス/オフ』のジョン・ウー監督最新作。愛する息子の命を目の前で奪われ、声を失った男の復讐劇を全編セリフなしで描いているとのこと。R15+指定です。
・『ゴーストキラー』:『ベイビーわるきゅーれ』の阪元裕吾監督が脚本を手掛け、同作でアクション監督を務めた園村健介がメガホンを取り、さらに同作で主演の高石あかりが殺し屋の幽霊にとりつかれてしまう女子大生に扮(ふん)しています。
※高石あかりは「はしごだか」が正式表記
さらに、絶賛に次ぐ絶賛の口コミ効果により、ロングランが続き興行収入は3億円を突破した『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』の豪華声優陣による日本語吹き替え版も4月11日より全国公開されています。その吹き替え版はティ・ジョイ系列の劇場で先行公開されており、もちろん吹き替えも含めて大評判なので、こちらも見たい……!
そんなわけでアクション映画が大渋滞という言葉でも足りないくらいなのですが、なるべく多くに足を運んでほしい、目いっぱい楽しんでほしいところです。
この記事の筆者:ヒナタカ プロフィール
All About 映画ガイド。雑食系映画ライターとして「ねとらぼ」「マグミクス」「NiEW(ニュー)」など複数のメディアで執筆中。作品の解説や考察、特定のジャンルのまとめ記事を担当。2022年「All About Red Ball Award」のNEWS部門を受賞。
(文:ヒナタカ)