青木さやか「うちには男の人がいない。寂しいとも思うが、暮らす、別れる、ダメージ期間を繰り返す自信がない」
2024年4月16日(火)12時0分 婦人公論.jp
(写真提供◎青木さん 以下すべて)
離婚して以来、中学生の娘と2人の生活を続ける青木さやかさん。夫を持つ友人たちと話して思ったことは…今回は「男の人がいなくて楽!な人として」です。
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うちに男の人がいない件について
しばらくぶりに偶然会った先輩に「婦人公論.jpのエッセイ読んでるよ」と言われ、ありがとうございます、と返すと「暗い話ばっかだな」と言われて、ははは、と笑いながらもショックだった。
明るい話も書いているぞ全部読んではいないだろう!送りつけてやろうかと思ったが、穏やかに。マックスポジティブエッセイを、ここに書こうと思う。
おかげさまで、最近とても楽しい。
娘と2人暮らしをしている。中学3年生の娘とは日々いざこざはあるし、お金のことは常に頭にチラつくが、基本的にはとても彼女のことが好きで、家の中は楽だ。
我が家の2匹の保護猫は誰にだって懐く。わたしにも懐いている。そばにいると、してほしいことや訴えていることがわかるようになってきた。動物の心をよむ女!といっても過言はない気すらしてきた。
うちには男の人がいない。
友人の家には、男の人がいたりして、ご主人がいたりして、いいな、と思ったり、さみしいな、と思ったり、頼りたいな、と思ったり、過去男性との生活続かないのは自身に難ありだトホホ、と悲しんだことがあるが
今おかげさまで、男の人が家にいないことが、大袈裟に言えば、自然と涙が溢れ出てくるほど嬉しいのだ!
結婚歴30年の友人の話
(実態はわからないが)漏れ聞こえてくる人たちの話では、男の人と暮らしている人たちは苦労のほうが多そうだ。
「主人との暮らしは大変なことばかりでもないよ、うちは毎日はごはん作らなくても何も言われないし、どこに行ってもなにも言われない、好きにさせてもらってる」
と、結婚歴30年の友人。
「え、待ってください。それがいいところですか?自由にして何も言われない、というところがご主人との暮らしで幸せを感じるところですか。それが一番はじめに出てきますか。参ったな、こりゃ」
「そう?」
「奴隷的発想ですよ!」
「わはは、そんなことないよ。色々、話せたりするし、しみじみといい時もあるよ」
「それはともだちで代替えができますね」
「ごはんをさ、美味しいって食べてくれるとかさ、一緒に食べるとか、作る幸せとかさ」
「男性にごはんを作りたい、ありますね、あります。ですからたまに後輩とかね、友人の息子さんとかね、食べにきてもらえたら、それで代替えができますね」
「でもほら、そりゃあさ。ご主人様というのはさ何よりもほら、身を粉にして何年も働いてくれてるわけだから有り難いよ」
本連載から生まれた青木さんの著書『母』
あゝやっぱり男の人と暮らすのって…
「ふむふむ、それはそうですね。わたしは自分で働いてるからその謙虚さが持てないのかもしれない、と悩んだことがありますけれどもね。まあ、働いていても感謝を持ち、パートナーと暮らしている人もいますからね。ダメですわ、わたしは」
「いや、そんなこと言わないほうがいいよ、さやかちゃんは自分で働いて、稼いで、立派だよ」
「そうなんですよ。頑張り屋ですね。立派です。まあ、あれですね、男性と暮らす才覚は、ない、と言うことにしておきます」
「相手が変われば、うまくいくんじゃないの?」
「そりゃあね、試したい気もしますが、さまざまな方とね。しかし人と暮らし始めたら、まあまあ長めでしょう? ひと月でさようならって訳にもいかないでしょう。人と別れるとダメージありますしね。暮らす、別れる、ダメージ期間、暮らす、別れる、ダメージ期間。これを繰り返したとしてですよ、そんなに数人はいけるかも知れない、数十人は無理でしょうからね。ま、なんの話かわかりませんけれどもね、自分でも。一つ言えるのは、今の話を聞いて、あゝやっぱり男の人と暮らすのって良さそうだな、とならなかったと言うことですね」
友人との旅行、不老不死温泉へ
マジで良かった!マックスポジティブ!
「そうなんだね、まあ、縁だからね」
「わたしだってね、説得してほしいような気もしますよ、俺と暮らしてほしいこんないいことがあるぞ!とね。しかし、そういう依頼は、ないわけですよ」
「わはは、そうなんだね、まあ、縁だからね」
「縁だからね。それは、さっき聞きました。まあ、あれですよ、現状今の生活過去一楽しいわけですから、良かったです」
「まあね、じゃあ、よかった」
「そうですよ!よかったです。どうしても暮らしてほしい、と男が懇願する魅力は、ないタイプで!懇願されたら暮らしちゃいますからね。わたしは。マジで良かったですよ!男に懇願されないタイプで!」
マックスポジティブ!
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