沖縄国際映画祭、16年の歴史に幕 2日間で5万5000人来場 「ありがとう」と感謝の声あふれる

2024年4月22日(月)6時41分 マイナビニュース

今年で最後の開催となる「島ぜんぶでおーきな祭 第16回沖縄国際映画祭」が20日・21日、沖縄県内で開催され、16年の歴史に幕を閉じた。2日間の来場者数は約5万5,000人。会場に駆け付けた観客から「ありがとう」と感謝の声が続出した。
「沖縄国際映画祭」は沖縄全域を舞台にした総合エンタテインメントの祭典で、2009年にスタート。2015年から「島ぜんぶでおーきな祭 沖縄国際映画祭」に名称を変更した。沖縄の春の風物詩として親しまれてきたが、今年3月6日、運営の中心的な役割を果たしてきた吉本興業ホールディングスが、今年を最後に運営から退くと発表。そして4月10日に実行委員会が、今年の開催をもって終了すると発表した。
今年の映画上映会場は、那覇文化芸術劇場なはーとがメイン会場となり、県内外・国外から31作品を上映。舞台挨拶では出演者やスタッフが登壇した。
最終日の21日には、国際通りでレッドカーペットが行われ、上映作品の出演者やイベント出演者、関係者ら総勢760人が歩行。浅野忠信賀来千香子剛力彩芽桂文枝西川きよし、ガレッジセールらの登場に、駆け付けた観客たちから歓声が沸き起こった。
文枝は「16年間ありがとうございました。いったんここで終わりますが、またやらせていただきたいと思います」と挨拶。きよしも「一応ゴールということですが、僕の心の中ではまた新しい出発への第一歩だと思っています。また新しい沖縄とのコラボを考えていただけると思います。僕らも寂しいです。新しい第一歩、小さなことからコツコツと頑張りたいと思います」と、今後も沖縄での企画が展開されることに期待した。
レッドカーペットには、実行委員会の委員長を務める吉本興業前会長の大崎洋氏も参加。「来年に向けて、沖縄の皆様ともう一度決意を新たにして、沖縄の方々が自らこの映画祭を引き継いでいただいて、僕たちが協力できることは協力させていただいて、いいバトンタッチができればと思っています」と語った。
エンディングの「Laugh&Peace LIVE」では、かりゆし58や宮沢和史らが沖縄愛にあふれるライブを披露。スクリーンに同映画祭の過去の映像が流れ、16年の歴史を感じさせた。最後にMCのガレッジセールが「皆さん16年間ありがとうございました! さようなら!」と感謝。会場は大きな拍手に包まれ、「ありがとう」という声が飛び交った。
ライブ後に囲み取材が行われ、ガレッジセール、かりゆし58、宮沢和史らが参加。ゴリは「最後なんだと噛みしめながらその場にいたので涙が出そうになりました」と言うも、「寂しいんじゃなく、やり切った、こういう映画祭を16年も続けることができてありがとうという気持ちで終わりたい」と述べ、川田は「県民の方がこんなに喜んでくれるイベントが終わるというのは寂しいなと思ったので、違う形でもいいからやりたいですね」と語った。
また、同映画祭が果たしてきた役割について、川田は「県外から来た方はより深い沖縄を知ることができたし、県内の方はよりエンターテインメントを近く感じることができた。それが映画祭の一番の財産だったと思います」と述べ、かりゆし58の前川真悟は「沖縄の持っているエネルギーや魅力を世界に発信する場所でもありますが、孤島で生まれ育った人たちに世界を見せるという役割だったと思います。テレビの向こうでしか見たことないような人たちが目の前にいる。自分の今いる場所が夢の世界に地続きでつながっているとみんなに感じさせてくれた」としみじみ。
宮沢は「16回で終わるということは一つの役割を果たしたのだと思うし、役目が終わったということではなくて、一定の揺るぎないものを一つ作ったということ。沖縄の素顔を見ることができた非常に貴重な時間だったと思います」と述べ、「宝島みたいな島ですから、僕らももっと伝えていきたい。これからもまた違う形で沖縄の素顔、本物の部分を見せられる機会が作れるようにしていきたい」と力を込めた。

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