KANさんが愛したイベント、今年も開催で根本要が涙のMC「あいつが居ないのが悔しくてしょうがない」

2024年4月27日(土)20時12分 スポーツニッポン

 昨年11月に亡くなったシンガー・ソングライターKANさん(享年61)が生前出演を続け、演出なども手掛けてきたFMCOCOLOの野外イベント「風のハミング」が27日、靱公園センターコート特設会場(大阪市)で開かれた。長年一緒にホスト役を務めた「スターダスト・レビュー」の根本要(66)、シンガー・ソングライター馬場俊英(57)が、大切な仲間の死を悼んだ。

 KANさんと親交が深かった杉山清貴(64)、「SingLikeTalking」佐藤竹善(60)、「ウルフルズトータス松本(57)、槇原敬之(54)がゲストとして登場し、自身のヒット曲やKANさんの楽曲カバーを披露。最後は、観客とともに出演者全員でKANさんの「よければ一緒に」「愛は勝つ」の大合唱となった。

 全曲を終え、ステージに残った根本と馬場。馬場は「KANさんが亡くなられて、なかなか心の持って行き場というか、心の区切りをつけられずにいました」と打ち明けた。

 「僕らは最後に病室でお別れをさせてもらったり、通夜や告別式に参列してお線香あげたり、KANさんが火の中に入っていって骨になるとこまで見届けた。それにもかかわらず、まだ出てくるんじゃないかなと思って…。ラジオの収録をしてても、(亡くなったことは)大きなドッキリでふらっと来るんじゃないかと思ってしまってた」。それまで気丈に明るく振る舞ってきた馬場が言葉を詰まらせ、根本もこらえ切れず涙をぬぐった。

 「だから、ファンの方は“亡くなりました”って言われても、なかなか受け入れられないんじゃないかなって思ってました」とファンの心理を思いやり、「皆さんKANさんにお別れを告げる機会を作れずここまで来たかと思うんですけど、今日で区切りがつくなら、明日からまた違う気持ちでKANさんの音楽を楽しんで、一緒に歩んで行けたら」と呼びかけ、拍手が沸き起こった。

 MCを引き継いだ根本は「この場所に来てから、あいつが居ないのがほんとに悔しくてしょうがないんだけど…」と声を振り絞り、鼻をすすり上げた。

 「僕ら最後まであいつと一緒にいられて、しかもあいつの強い気持ちを見せてもらえました」と振り返った。「みんなね、どうせ順番だから…死んじゃうんだよ。だけどさ、じゃあどうやって生きたんだよ?っていう…あいつは本当にすごいものを見せてくれたんだ」とKANさんの生きざまを回想。「亡くなった後に、“凄いヤツだったな”って振り返る思い出話が、笑える話しか出て来ないって…こんな幸せな人生はないなって思うんです」と力を込めた。

 馬場はあらためて「KANさんはこの“風のハミング”が大好きで一番力を入れていた。KANさんの大好きな大阪でこうして時間を持てて、“愛は勝つ”という日本の音楽シーンに残る名曲をみんなで歌えて、最高でした」と満員の観客に感謝していた。

スポーツニッポン

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