橋田寿賀子さんの200話分を学習し…AIが脚本手がけた「渡る世間は鬼ばかり」番外編放送へ

2025年5月8日(木)10時14分 読売新聞

 脚本家・橋田寿賀子さん(2021年死去)の代表作、ドラマ「渡る世間は鬼ばかり」について、橋田さんの脚本約200話分を学習した生成AI(人工知能)がオリジナル作品を完成させた。11日午後6時半からBS—TBSで30分の番外編が放送される。

 橋田さんの生誕100年を記念し、脚本の著作権を持つ橋田文化財団が企画・制作した。同財団の山崎恒成理事は「橋田先生が生きていたら、現代の家族をどう描くだろうと考えた。『渡鬼』は長セリフだが論理的で、AIとの親和性もあると思った」と説明する。

 新作では中華料理店「幸楽」の女将おかみとなった田口愛(吉村涼)と夫・誠(村田雄浩)の一人娘・さくら(安藤美優)が、親に隠れてメイド喫茶でアルバイトをしていたことが発覚。親子の価値観がぶつかり合う。

 AIの最初の脚本に対し、「心が感じられない」と酷評する関係者もいた。問題解決までの過程が早すぎて、答えを受け入れる心のプロセスが描かれていないと、山崎理事は感じたという。AIへの指示を重ね、登場人物がくよくよ悩む場面が追加された。さらに制作陣がメイド喫茶を取材して、AIに情報提供し、協働作業で脚本を完成させた。

 AIによる脚本制作を今後も進めるかは未定。山崎理事は「視聴者の受け止めを見て、考えたい」としている。

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