亡き父が別荘に作った“巨大壁画”、それを受け継いだ息子 親子のエピソードに藤木直人「自分は子どもにそういうものを残せるのか」
2025年5月14日(水)11時30分 ABEMA TIMES

『ポツンと一軒家』(テレビ朝日系)が5月11日に放送され、亡き父親が作った“壁画”をめぐるストーリーが明らかになった。
日本各地の人里離れた場所に、なぜだかポツンと存在する一軒家。そこには、どんな人物が、どんな理由で暮らしているのか?衛星写真だけを手がかりにその地へと赴き、地元の方々からの情報をもとに、一軒家の実態を徹底調査しながら、人里離れた場所にいる人物の人生にも迫っていく同番組。
今回発見したのは、岐阜県の山中にあるポツンと一軒家。辺り一面が木々に囲まれた一本道の突き当たりに切り拓かれた敷地と、建物が2つあることが衛星写真から確認できる。
捜索隊がまず向かったのは最寄りの集落。地元に詳しい木工所を訪ねて衛星写真を確認してもらうと、「ここは別荘で、誰も住んでいないですよ」といきなり無人であることが判明する。ただ、「(持ち主は)6、7年前に亡くなって、妻と娘さんが麓に住んでいる」という情報を教えてくれ、さらに駆けつけた社⻑の母親がその家まで案内してくれることに。

向かった先で捜索隊を出迎えてくれたのは、83歳の女性。“ポツンと一軒家”について話を聞くと、23年ほど前に工務店に勤めていた夫が「壁画を作りたい」と自力で建てた別荘だという。しかし、夫が亡くなって以降、ここ7年は行っていないそうだ。
その別荘があるのは、自宅から1km半ほど入った深い山の中。それにもかかわらず、伺うことを快諾してもらえた捜索隊は、まだ雪が残り、車が通った形跡もない山道を進んでいく。
谷間を抜ける細くて荒れた一本道の先、三角屋根の小さな建物が清流沿いに建っていた。ここに泊まりはしなかったものの、友人や知り合いを呼んでバーベキューをしたりしていたという。
思い出が詰まった別荘の中は全面無垢板張りで、かつて夫が自作した巨大な“壁画”の面影も。「折り鶴が上と下に2羽、つがいになっていた」。その壁画は夫が亡くなった時、長男が「親父が作った壁画を玄関に付けたい」と持って行った。
そうしたエピソードを受け、捜索隊が「壁画を見に行きたいたいのですが」と相談してみると、女性は「息子がよければ」と連絡を取ってくれることに。
麓に戻って思い出話を聞いていると長男が現れ、「本当に突然やね」と笑いながらも、そこから車で15分ほどの自宅を案内してくれた。

玄関を開けた瞬間、大きな「鶴」が目に飛び込んできた。「2羽あったけど、壁に収まらなくて。木工屋さんにカットしてもらったんです」と語る長男。けやきで作られた鶴は、木の厚みで立体的にも表現されていて、「(父が)自分で折った折り鶴を眺めながら作ったみたいです」「形として残せるのはこれしかない、と思ったので」と、運んできた経緯を明かした。
また、女性も「別荘で朽ちていくかなと思ってたけど、まさか長男の家にきて長生きするとは。苦労して作ったもので、もったいないと思っていたからよかった」と、受け継がれた壁画への思いを語ったのだった。
このVTRを見届けたスタジオでは、MCの所ジョージが「良いお話!家族がお父さんを思い出すきっかけになりますよね」とコメント。ゲストの藤木直人は「まさかあんなに素晴らしいものを作っていて、それを『受け継ぎたい』と息子さんがおっしゃる。自分は子どもにそういうものを残せるのか、と思いました」と感心していた。