女性に「力仕事」を頼むのは平等? “目に見えないバリア”とは? フジテレビ問題から考える「女性登用」
2025年5月17日(土)7時0分 ABEMA TIMES

実績のある経営者が日本の課題に挑む全く新しい「実績重視」の政治トーク番組、ABEMA『For JAPAN シーズン3 #7』が5月16日に配信。フジテレビ問題で第三者委員会が指摘した「女性へのハラスメント」と「女性登用」をめぐって経営者たちが議論した。
株式会社三光堂 代表取締役会長CEO大野正和氏は「やはり、目に見えないバリアがあり、それが女性にはすごく怖いのだ。だからなかなか一歩踏み出せないのは否めないと思う」と述べた。
株式会社新栄建設 代表取締役 阿部将氏は「最近女性が増えてきていて、現場でも『その爪で仕事できんの?』という方が所長で管理者として任されている。ペンキを塗っている方とか足場屋さんにも女性がいる。男はやはり負けず嫌いで“古き良きもの”を引きずっている部分もあり、パワーで抑え込むところもあるから、女性が出にくい部分もあったとは思う。だが、繊細さなど建築面でも女性の方が強い部分もある」と実情を話した。
だがそんな中でも「力仕事」において難しいところがあるという。
阿部氏は「僕らも差別するわけではないが『ケガするからやめといてほしい』という見方になってしまう」と述べ、番組MCの古舘伊知郎も「『女性は強い』ばっかり言うと『平等なんだから力仕事やれよ』となる」と続けた。
阿部氏は「『あなたは力が強い』と女性に言って『私そんな…』などと言い出したら少し面倒になる。だが任せなかったら『任せてもらえない』と不満も出る。何が正解なのかな」と難しさを口にした。
古舘は「自分の固定観念と向き合うしかないような気がする」と話した上で、最近の体験として「男性らしい所作の男性の職人さんを見て『素晴らしい匠の技ですね』と言っていた。そして、女性が同じことをやると『女性らしさ』『女性ならでは』と言っている。だったら平等に『男性ならでは』と言うべきだろう。だが『女性ならでは』と特別扱いするのはもしかしたら奥の奥にいったら女性に対して決めつけている感じがある」と述べた。
Forbes JAPAN Web編集長の谷本有香氏は「世界の有名企業の女性社長にインタビューした際に、彼女たちは『世が世であれば自分らしい経営スタイルを突き通すことができた。だが、時代が時代なので、やはり“女性らしい経営”“女性だからできた”と思えることをやった』と話した。つまり、“女性らしさ”みたいなものを使わざるを得なかった時代があったのも事実。だが、今は転換期だと思うのでどんどん変わっていくといい」と述べた。