「べらぼう」片岡愛之助「僕の中ではいいシーンに...感動した」蔦重との“最後” 「勉強になった」シーンも

2025年5月18日(日)20時45分 スポーツニッポン

 歌舞伎俳優の片岡愛之助(53)が18日放送のNHK大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」(日曜後8・00)で最後の出演回を終えた。片岡は蔦屋重三郎(横浜流星)の本屋商売の“師”であり、業界最大の“敵”となった鱗形屋孫兵衛(うろこがたや・まごべえ)を好演した。

 鱗形屋は、大人向けの絵本・黄表紙「金々先生栄花夢」で黄表紙のパイオニアとなった江戸を代表する日本橋(いまの中央区)や深川(いまの江東区)の地本問屋の主。蔦重に初めて本格的な本づくりの仕事を任せるなど、商売の基礎を指南した。蔦重が本格的に本屋業に乗り出すと一転、ライバル関係となり、激しい争いを繰り広げた。

 この日放送された第19回の蔦重と和解するシーンでクランクアップを迎えたといい、「なんだか感動しました」と愛之助。「最初からずっと蔦重の成長の物語で、彼が何者でもないところから驚異的な存在になってくるわけですから。いろんな思いがあったということを蔦重本人に伝えられて、僕の中ではいいシーンになったと思いましたし、クランクアップがあのシーンで良かったと思いました」と振り返った。

 演じた鱗形屋のキャラクターについて「凄く先見の明があると思います」と分析し、「いろんなことがうまいんだけど、ただ一つ、商売が下手(笑い)。物凄いことをやるんだけど、自分の店は全然売れてないという」と笑った。「やっぱりこの時代みんな生き抜くことはとても難しい。こちらから見ると物凄い悪人に見えるけど、違う角度から見ると“この人がいるから成り立っている”みたいな感じって、今の社会でもどこでもあるわけです。彼も悪いことをやろうと思ってやっていたわけではなく、凄く人間くさい人物だったと思いました」とも語った。

 印象に残っているシーンを「牢屋(ろうや)に入れられたシーンですね(笑い)」と回想。「捕まって、しばかれて…これはしばかれる人がうまくないと痛々しくも見えないし、難しいんです。歌舞伎でも刀で斬る役はあっても、斬られる役をやることがほぼないので、やられるということの難しさが分かって、勉強になりました」と歌舞伎での演技を引き合いに出し、学びがあったことを強調した。

 べらぼう最終出演となり、「とても寂しいですね」。今後の展開は台本をもらっていないため知らないといい、「蔦重がどういうふうな足がかりでメディア王になっていくのか、皆さんと一緒に楽しみながら見守りたいと思います」と目を細めた。

スポーツニッポン

「べらぼう」をもっと詳しく

「べらぼう」のニュース

「べらぼう」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ