
(『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』/(c)NHK)
大河ドラマ『べらぼう』
横浜流星さん主演の大河ドラマ『べらぼう』(NHK総合/毎週日曜夜8時ほか)。第19回「鱗(うろこ)の置き土産」が5月18日に放送され、話題になっています。
*以下「鱗(うろこ)の置き土産」の放送内容のネタバレを含みます。
●「鱗(うろこ)の置き土産」あらすじ
経営難に陥り店を畳むことにした鱗形屋(片岡愛之助さん)は、鶴屋(風間俊介さん)や西村屋(西村まさ彦さん)らと今後について協議していた。
その場で、鱗形屋お抱えの作家・恋川春町(岡山天音さん)は、今後鶴屋で書くことが決まった。蔦重は市中の地本問屋たちの勢いに対抗するため春町の獲得を狙い、作戦を練っていた。
一方、江戸城では知保の方(高梨臨さん)が毒による自害騒ぎを起こし、意次(渡辺謙さん)は事情を探るが——。
自害騒ぎが
前回の続き、京都から亡き御台にうり二つの鶴子を迎えたことで、子づくりに励みはじめた第十代将軍・家治。
そのもとへ、鷹狩りで急死した嫡男・家基の母である知保の方が毒を煽り、自殺を図ったという報告と知保の方からの文が届きます。
その文には、自分が最早徳川に不要な存在で、亡き息子のところへ行きたいという気持ちが綴られており、知保の方のもとへ向かった家治は激しく動揺します。

(『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』/(c)NHK)
一方、一連の自害騒ぎにうさん臭さを覚えた田沼意次。
大奥総取締の高岳と相談すると、高岳は女たちによる狂言であることを指摘します。
薬に詳しい大崎
その後、無事に一命をとりとめた知保の方。
見舞いに来た宝蓮院に対し、「その者が薬には詳しくてな。良き塩梅にあつらえてもらった」と説明します。
宝蓮院が目線を向けた先には、頭を下げる大崎の姿が…。
宝蓮院が「今回の件で、その態度がいかに知保の方を傷つけているのか、家治も気づいたのでは」などと話すと、横になったまま知保の方はにやりと笑うのでした。
一方の吉原。カボチャこと大文字屋市兵衛が病で命を落としていたことが分かりました。
そしてドラマ後半、その大文字屋の今わの際に女郎・誰袖が、蔦重と夫婦になるための「身請けの証文」を無理やり書かせていたことが判明します。
誰袖のもとを離れた蔦重は、歩きながら「ああいうのが大奥で毒盛ったりするんだろうな…」と呟くのでした。
視聴者の声
知保の方の自害騒ぎが高岳が指摘した通り、狂言であったことが判明。その裏には”いい塩梅の毒”を作った大崎の存在があったことが分かりました。
なお映美くららさん演じる大崎は「十一代将軍・家斉の乳母」ということで、今後のキーキャラクターになりそうです。
一方で、このところ毒に絡む事件が続発している『べらぼう』。そのため、大崎の暗躍を怪しむ視聴者も多かったようです。
たとえば「大崎は一橋治済の嫡男・豊千代の乳母。その大崎が薬に詳しいということは、家基や松平武元に盛られた毒を調合したのはもしかして…」「<毒を仕込んだ手袋>の実行犯かつ一橋治斉の"操り人形"ってもしや大崎?」「知保の方としては『してやったり!』みたいになってるけど、毒を提供したそいつが、自分の子の家基を毒殺した犯人の仲間ってことに気付いてないのよな… 家基毒殺の事実が公開されてないから」といった声がネットでは見られました。
また誰袖の行動を見ての蔦重の感想が、今回の展開を暗示しており、洒落のきいたセリフに唸らされた視聴者も多かったようです。
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大河ドラマ第64作となる『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』は、“江戸のメディア王”として時代の寵児になった、”蔦重”こと蔦屋重三郎が主人公。
蔦重を演じるのは、NHKドラマ初出演となる横浜流星さん。脚本は、連続テレビ小説『ごちそうさん』大河ドラマ『おんな城主 直虎』などを手掛けた森下佳子さん。
さらに語りは、蔦重らを見守る吉原の九郎助稲荷(くろすけいなり)として、綾瀬はるかさんが担当する。