野呂佳代、3度の「辞めたいと思った」過去…引っ張りだこの今も「とにかくラッキーでつながっている」

2025年5月24日(土)18時0分 マイナビニュース


タレント・女優の野呂佳代が、フジテレビのドキュメンタリー番組『ザ・ノンフィクション』(毎週日曜14:00〜 ※関東ローカル)のナレーション収録に臨んだ。担当したのは、25日放送の『ボクらの丁稚物語2025〜16歳 夢の行方と迷い道〜』。家具製作会社・秋山木工に飛び込み、令和の時代に“丁稚奉公”で一流の職人を目指す若者たちを追ったシリーズの最新作だが、前週に引き続いて放送の後編では、夢に向かって奮闘する丁稚たちの“負のドミノ”が描かれることに。
野呂は「後編は現実を見させていただきました」と気になる発言をしつつ、「でもその中でどうやって希望を見いだしていくのか、ということも考えました」と口にした。
○「30歳までに辞めようと思っていました」
10歳差の同期として支え合い、住み込みで働く“内弟子”を1年続けてきた松下さん(16)と友添さん(26)のもとに、2024年は7人の後輩ができた。この中で“内弟子”を選んだのは1人。残る6人は実家や一人暮らしの部屋から通う“外弟子”となった。年齢がバラバラの若者たちが、同期になったり、先輩後輩になるのも、職人の世界ならではだが、かつてAKB48グループのメンバーとして活躍した野呂にも、そういった経験がある。
「私は12歳年下の子と同じ制服を着て、歌を歌って、ポジションを争うということをしてきました」。悩むことも多かったそうだが、両親の言葉に救われたという。
「一人ひとり能力も体形も全部違う。“人はそれぞれ違うよ”といった発想を、母や父のおかげで抱くことができました。“自分は自分のできることを頑張ろう”と考えることで、我慢できたところがあります」と、当時の胸の内を明かした。
結果、切り替えることができたという野呂だが、辞めたいと思ったこともあると告白。秋山木工の丁稚たちの中に、家に帰る者が出てくることも理解できるとうなずく。
「いやあ、やっぱり帰りたいですよ。私も、辞めたいと思ったことが3回あります。まずはさっきも触れたAKB時代に悩んでいたとき。2回目は卒業してから本当に何も仕事がなくて、どうやって世に出ていったらいいのか全く見えなかった時期です。30歳までに辞めようと思っていました」としみじみ。しかし転機が訪れた。
「『ロンドンハーツ』(テレビ朝日)で見いだしていただけたんです。それで30歳になったときも頑張ることができました。でもまたその後、壁にぶつかりました。もともと女優さんになりたかったけれど、思ったところにいないなと。なら違う仕事をしたほうが幸せなのかもしれないと思うようになったんです。それが3回目。でもそのときも、いろんな“ラッキー”があって、今につながっています」
○辞めていく秋山木工の“丁稚”に願う「どうにか戻ってきて」
最近は、「野呂佳代が出ている作品は面白い」と言われる人気女優になった。「それは絶対違うので。みなさんも分かってるでしょ(笑)。ただ作品が面白いからですよ」と謙そんしつつ、「ありがたいです」と喜ぶ野呂。それと同時に、「とにかく私は“ラッキーだった”。これしかなくて。それでつながっているんです」「今のような需要もなくなっていくかもしれない。継続したらラッキーですけど」と、引っ張りだこになった今も、冷静な視点を持つ。
“丁稚”たちの姿にも、仮に辞めたとしても道は続いていくとし、「一つのことができないから、じゃあ終わりというより、これはできなかったけれど、次こうしたら違う仕事で幸せになれるかもしれないと柔軟に発想することも、人生においては大事かなと思います」と語る。さらに、「これは大人としての意見かもしれないけれど、“諦めて”辞めていっちゃう子が多い気がして、それはすごくもったいないなと思います」と添えた。
それぞれに苦悩し、選択をしていく姿が収められた秋山木工の“丁稚”たち。最後に、「後編は現実を見させていただきましたね」とつぶやくように語りながら、「でもその中でどうやって希望を見いだしていくのか、ということも考えました」と思いを馳せた野呂。「18歳トリオのある子が辞めちゃうんですけど、私としては辞めないでほしかった」と本音ものぞかせる。
実は、彼らの未来を本気で心配するがゆえ、ナレーション収録の際にもその思いが、つい声に出てしまうNGもあった。そして、「本当に辞めないでほしかったし、帰ってこないかなと。きっと秋山さんは“戻ってきてもいいよ”と言ってくれると思うんです。どうにか戻ってきてほしい」と希望。収録を終えてなお、若者たちを案じていた。
●野呂佳代1983年10月28日生まれ、東京都出身。2006年に「第二期AKB48追加メンバーオーディション」に合格し、AKB48とSDN48のメンバーとして活躍した。12年にグループを卒業。バラエティ番組等への出演で人気を博すとともに、舞台、映画、ドラマへの出演を重ね、女優として高い評価を得ている。近年の主な出演作に映画『ハッピーメール』『怪物』『退屈なエンドロール』、ドラマ『ザ・トラベルナース』『ブラッシュアップライフ』『エンジェルフライト 国際霊柩送還士』『アンメット ある脳外科医の日記』『ホットスポット』、大河ドラマ『光る君へ』など。現在放送中のドラマ『なんで私が神説教』にレギュラー出演中。
望月ふみ 70年代生まれのライター。ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画系を軸にエンタメネタを執筆。現在はインタビュー取材が中心で月に20本ほど担当。もちろんコラム系も書きます。愛猫との時間が癒しで、家全体の猫部屋化が加速中。 この著者の記事一覧はこちら

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