千日手の可能性濃厚…藤井聡太名人VS永瀬拓矢九段、異例の2局連続指し直しとなるか 挑戦者が67手目を封じる/将棋・名人戦第5局
2025年5月29日(木)18時52分 ABEMA TIMES

将棋の藤井聡太名人(竜王、王位、王座、棋聖、棋王、王将、22)に永瀬拓矢九段(32)が挑戦する第83期名人戦七番勝負が5月29日、茨城県古河市の「ホテル山水」で第5局1日目の対局を行い、手番の永瀬九段が67手目を封じて指し掛けとした。あす30日午前9時頃に封じ手を開封し、対局が再開される。
藤井名人の3勝1敗で迎えた5局。シリーズは佳境に突入しており、藤井名人が本局で決着をつけるか、前局に勝利した永瀬九段が踏ん張るのか大きな注目が集まっている。
注目の一戦は、角換わりの出だしから後手の藤井名人が右玉を志向。繊細で複雑な序盤戦から、永瀬九段が仕掛けて戦いが始まった。しかし、じりじりと互いの構想を探り合う展開から、千日手模様の進行に。先手番の永瀬九段は打開の道を模索しており、どのような展開となるのか多くのファンが見守ることとなった。ABEMAで解説を務めた渡辺和史七段(30)は、「先手は千日手を打開しきるのは簡単ではない」とコメント。2日目に千日手指し直しとなる可能性を示唆していた。
本シリーズでは前局でも千日手が成立し、指し直し局では永瀬九段が粘り勝ちで初白星を飾っている。異例の2局連続千日手となるのか、2日目は対局再開直後から目の離せない展開となりそうだ。
午後6時30分、立会人の藤井猛九段(54)が封じ手の定刻となったことを告げると、手番の永瀬九段は10分の考慮の後、封じる意志を示して指し掛けとした。封じ手の考慮時間は48分。第5局はあす30日午前9時頃に封じ手を開封し、対局が再開される。
持ち時間は各9時間の2日制。
【封じ手時点での残り持ち時間】
▲永瀬拓矢九段 4時間52分(消費4時間8分)
△藤井聡太名人 5時間12分(消費3時間48分)
(ABEMA/将棋チャンネルより)