『アメリ デジタルリマスター版』11月公開決定!22年の時を経てあの「幸せ」が甦る

2023年9月15日(金)11時0分 シネマカフェ

『アメリ デジタルリマスター版』Ⓒ2001 UGC IMAGES-TAPIOCA FILM-FRANCE 3 CINEMA-MMC INDEPENDENT-Tous droits reserves

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公開当時、社会現象を巻き起こしたフランス映画『アメリ デジタルリマスター版』が11月17日(金)より公開されることが決定。ポスタービジュアルが解禁された。

フランスでは公開直後から「観る人みんなが幸せな気持ちになれる」と口コミが広がり、当時のシラク大統領やジョスパン首相も観賞した本作。

それまで『デリカテッセン』(91)、『ロスト・チルドレン』(95)、『エイリアン4』(97)とアーティスティックでダークな世界を得意としたジャン=ピエール・ジュネ監督が、「人々を幸せにする映画を撮りたい」と方向転換。自分が好きなものと幸せの種を埋め込み、パリの下町、モンパルナスを舞台にしたロマンチックコメディを作り上げた。

幸せの種は世界中で芽吹き、各地でロングラン・ヒットを連発。2002年には映画界最高峰の祭典アカデミー賞で外国語映画賞、美術賞など5部門にノミネートされるなど話題を席巻した。

日本公開は2001年の11月17日。女性ファッション誌やカルチャー誌が大々的に誌面で紹介、庶民的なパリの風景に旅行好きも目をつけ、もちろんジュネファンも最新作に期待してと、公開前から興奮は高まった。

そして、公開当日。日本での上映館はいまはなきミニシアター「渋谷シネマライズ」1館限定で、公開を待ち焦がれていた人々が朝からスペイン坂の上から井の頭通りまで並んだ。その人気振りはテレビ等で取り上げられるなど社会現象化。

その後、北は北海道の旭川、南は沖縄・那覇まで47都道府県、全160館の映画館で上映(再上映含む)されるなど、ミニシアター系映画としては異例の拡大公開を記録した。

いたずら好きなアメリを表情豊かに演じたのは、当時、映画デビューしたばかりのオドレイ・トトゥ。ジュネ監督は脚本段階で別の俳優を主演に想定していたが、スケジュールの都合で断念。新たにキャスティングを始めたところ、『エステサロン/ヴィーナス・ビューティ』(99)のポスターでトトゥを発見し、即採用となったという。

トトゥはキュートな笑顔と確かな演技力が相まって本作で大ブレイク。来日時にはとぼけたコメントで取材陣を笑わせるなど、アメリのような無邪気さで幸せを振りまき、はまり役と絶賛された。

あれから20年以上経ち、ジュネ監督監修でデジタルリマスター化された本作。色彩は鮮やかに、CG処理も最新技術できめ細やかになってスクリーンに再登場する。渋谷ユーロスペースでは公開時と同じ35mmフィルムでの上映も決定している。

解禁されたポスタービジュアルは、かつてのポスターデザインを踏襲したもの。ミヒャエル・ゾーヴァのシュールな絵画が飾られた真っ赤な壁紙の部屋のベッドでアメリがアルバムを眺めるシーンを切り取り「幸せになる」というシンプルで潔いキャッチコピーが添えられている。

さらに公開に合わせて『アメリ』を愛する各界の著名人たちからも応援コメントが到着。音楽家の青葉市子は「夢中でいれば、世界がちゃんと運んでくれる、そんな魔法が詰まった映画」と絶賛し、俳優・アーティストの美波は「あの頃の自分に、あの頃のアメリに、もう一度出会える。その出会いは自分の価値観と可能性を大きく変えてくれた」と本作との出会いをふり返った。

『アメリ デジタルリマスター版』は11月17日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、ユーロスペースほか全国にて公開。

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