日本の高齢者の現状が中国に警鐘を鳴らしている―華字メディア

2024年2月11日(日)6時0分 Record China

華字メディアの日本華僑報は7日、「日本の高齢者の現状は今、中国に警鐘を鳴らしている」との記事を掲載した。写真は中国の高齢者。

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華字メディアの日本華僑報は7日、「日本の高齢者の現状は今、中国に警鐘を鳴らしている」との記事を掲載した。



記事はまず、「今朝まで一緒に食事をしていた人が午後に突然いなくなる。近所の人に聞いたり探したりしてもやはり見つからない。警察に通報しても情報は出てこない。こう聞くと、何か不可思議で心霊的なものさえ感じるかもしれないが、日本ではこうした事件が毎日のように起きている」とした。



そして、日本の報道を基に「2022年に日本で行方不明になった認知症患者の数は全国で1万8700人余りと過去最多だった。昨年だけで490人の行方不明者の死亡が確認されており、そのほとんどが交通事故によるものだった。そして、行方不明者の割合は高齢者が圧倒的に多い」と説明。「認知症による行方不明者の数は過去10年間で2倍近くに増え、大きな社会問題となっている」と伝えた。



記事は認知症について「脳の病気や損傷によって記憶力や判断力に支障をきたすことを指す。原因はさまざまだが、一般的にはアルツハイマー病が主な原因となっている。脳梗塞や脳出血によって起こる血管性認知症もある」と説明し、「近年では生活習慣病が認知症リスクを高めるという研究も出ている。糖尿病患者はそうでない人に比べて2倍認知症になりやすく、動脈硬化は脳梗塞や脳出血のリスクを高める」とした。



その上で、「認知症を完全に治療する方法はまだないが、早期に発見して対策することが重要だ」とし、一緒に生活する家族などが気付くことが重要だと言及。また、高齢になって趣味を持つことも脳を活性化させ予防につながるとしたほか、最近製薬大手エーザイが年内に中国で投与開始を目指すと発表したアルツハイマー病の治療薬「レカネマブ」にも言及した。



記事は、日本では認知症患者の徘徊(はいかい)対策として、本人の同意を得た上でGPSを取り付けたり、氏名や住所、電話番号などが書かれたカードを携帯させたりすることが行われていると紹介し、「わが国(中国)でも高齢化が顕著になっており、23年末時点での高齢者人口は2億9700万人と全体の21.1%占める。日本の高齢者の現状と対応は、中国にとって参考になるかもしれない」と結んだ。(翻訳・編集/北田)

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