NATOの新たな防衛費目標はGDP比3%台想定…オランダ・スホーフ首相が示唆
2025年4月22日(火)23時3分 読売新聞
21日、単独インタビューに応じるオランダのスホーフ首相=村岡拓弥撮影
来日したオランダのディック・スホーフ首相は21日、東京都内で読売新聞の単独インタビューに応じた。北大西洋条約機構(NATO)が今後定める加盟国の新たな防衛費目標について、国内総生産(GDP)比で3%台を想定していることを示唆し、「期限内に達成するよう努めるだろう」と述べた。昨年のNATO推計では、オランダの防衛費はGDP比2・05%で、これまで増額に慎重だった。
現状で2%以上とする防衛費目標を巡っては、米国のトランプ政権が5%まで引き上げるよう求める一方、欧州は6月のNATO首脳会議で3%台を新たな目標にしたい意向があり、米欧の対立が予想される。
米国の関税措置については「我々は関税戦争にならないよう願って待つのではなく交渉する。最終的には日本と欧州が協力して米国と交渉し、世界的な関税がなくなるよう働きかけるべきだ」と強調した。オランダが加盟する欧州連合(EU)は米国に対抗しようと、日本が参加する環太平洋経済連携協定(TPP)との連携強化を模索している。(国際部 村岡拓弥)