対立や憎悪広がる米社会「融和へと導いて」…プレボスト枢機卿が新ローマ教皇に選出、出身地は祝賀ムード
2025年5月9日（金）11時27分 読売新聞
米ニューヨークのセントパトリック大聖堂を訪れた人たち（８日）＝ロイター
【ニューヨーク＝金子靖志】新ローマ教皇に米イリノイ州シカゴ出身のロバート・プレボスト枢機卿が選出され、米国メディアは一斉に「史上初、米国出身教皇誕生」と報じ、各地で祝賀ムードが広がった。
ニューヨーク・マンハッタンのセントパトリック大聖堂ではミサの最中に新教皇の選出が伝えられ、参拝者から歓声が上がった。
日課として礼拝に訪れるというマリーニさん（６５）は「感激し、誇らしい」と歓喜した。分断をあおるようなトランプ大統領の言動や政策にも触れ、「対立や憎悪が広がる社会の中で、人々を融和へと導いてほしい」と期待した。
米メディアによると、新教皇がかつて通ったシカゴの神学校では、教職員や学生ら数十人がテレビ中継で選出の瞬間を見守った。選出が決まると、学生たちは抱き合って喜んだ。
バーバラ・リード学長は地元テレビに「彼は私たちの希望だ」と語った。新教皇の人物像については「知的で広い視野を持ち、米国人に限らず全ての人の声に耳を傾ける人だ」と評した。
