国連総会に登壇した脱北女性「中国で1人300ドル以下で売られ、姉が性的虐待受けた」

2025年5月22日(木)8時35分 読売新聞

20日、ニューヨークの国連本部で、脱北の経験を証言するキム・ウンジュさん=国連提供

 【ニューヨーク=金子靖志】国連総会(193か国)は20日、北朝鮮の人権問題に関する特別会合を開き、脱北者2人が証言した。

 キム・ウンジュさんは父親が餓死し、生き延びるために母親と姉の3人で11歳の時に中国に逃亡したと話した。中国では1人300ドル(約4万3000円)以下で売られる人身売買の被害に遭い、姉が性的虐待を受けたと明かした。

 ロシアへの北朝鮮兵の派遣について「若者が誰と戦っているか分からないまま戦地に送り込まれている。新たな奴隷制の犠牲になっている」と述べ、金正恩キムジョンウン党総書記は「国際刑事裁判所(ICC)に責任を問われるべきだ」と訴えた。

 北朝鮮の金星キムソン国連大使は登壇した脱北者2人を「人間のくずだ」と非難し、証言は「でたらめに基づく政治的演出だ」と批判した。

 日本の山崎和之国連大使は13歳で拉致された横田めぐみさんと89歳になった母早紀江さんに触れ、「被害者の家族は高齢化が進んでいる。時間はない」と語り、即時帰国を求めた。

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