HORIBA、NASAの小惑星探査機が採取した小惑星試料の日本分析チームに参画

2024年2月29日(木)15時59分 マイナビニュース

HORIBAグループで分析・サービス事業を担う堀場テクノサービスは、北海道大学(北大)の圦本尚義教授らの研究チームに参画し、アメリカ航空宇宙局(NASA)の小惑星探査機「オシリス・レックス」が採取した小惑星「ベンヌ」の石や砂などの試料分析を開始したことを2024年2月28日に発表した。
同社は、はやぶさ2のサンプルリターンにおいても圦本教授が率いる化学分析チームに参画し、小惑星「リュウグウ」の試料分析に携わった実績があり、今回の試料分析に対しても、これまで培ってきた高度なサンプルハンドリング技術などを活用することで研究に貢献したいとしている。
今回の試料分析対象であるベンヌは、日本の小惑星探査機「はやぶさ2」がサンプルリターンを行ったリュウグウと同じく、炭素や水に富んだ小惑星だと考えられており、2つの小惑星の試料を比べることで太陽系と生命の起源や進化のさらなる解明につながることが期待されている。
今回の試料分析における同社の役割としては、リュウグウの試料分析の時と同様に炭素・硫黄分析装置「EMIA-Step」を用いて、試料に含まれる有機炭素や炭酸塩などの炭素の含有量を測定すること。すでに分析自体は2023年12月に完了しており、現在は研究チーム内でリュウグウとベンヌの分析結果を比較するなど詳細な解析が進められている段階だという。
EMIA-Stepは、高温の炉内で試料を燃焼させ、物質の酸化還元反応を応用することで試料の炭素や硫黄の含有量を算出する仕組みで、セラミックスや鉄鋼・非鉄金属をはじめとする各種工業用材料に含まれる炭素や硫黄の測定などさまざまな材料の開発や品質管理に活用されている実績を持つ分析装置。今回の分析に携わった堀場テクノサービス ジュニアコーポレートオフィサー 分析技術本部の駒谷慎太郎 本部長は、「リュウグウの試料分析に続き、太陽系や生命誕生の起源に迫るベンヌの試料分析の一翼を担うことを大変光栄に思っている。分析・計測というイノベーションの創出に欠かせない“はかる”技術によって、人類社会の新たなるページを切り拓くことに微力ながら貢献していきたい」とコメントを寄せている。

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