500Wで2分の冷凍食品を早く温めたい! 700Wなら何分になる?【家電のプロが解説】

2025年4月13日(日)21時15分 All About

冷凍食品を指定のワット数以外で温めて、時間を短縮したい場合、どの程度の温め時間が最適なのでしょうか。「All About」ガイドで、家電のスペシャリストとしてテレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演する安蔵靖志が解説します。

冷凍食品を指定のワット数以外で温めたい場合、どれくらいの時間が最適なのでしょうか。
「All About」ガイドで、家電のスペシャリストとしてテレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演する安蔵靖志が解説します。
(今回の質問)
500Wで2分の冷凍食品を早く温めたいです。700Wなら何分になりますか?
(回答)
電子レンジの加熱時間はワット数と反比例し、単純計算で求められます。500Wで2分の場合、700Wなら約1分26秒になります。ですが、加熱ムラを防ぐために若干長めに設定するのがおすすめです。
どういうことなのか、以下で詳しく解説します。

加熱時間は単純計算で求められます

市販の食品には、500Wや1500Wといった加熱時間の例が記載されています。違うワット数で加熱する場合、元の「ワット数×時間(秒数)」を、加熱したいワット数で割ることで、加熱時間を求めることができます。
500Wでの加熱時間が2分(120秒)であるならば、700Wでの加熱時間は以下のように計算できます。
500(W)×120(秒)=60000(J)
60000(J)÷700(W)=85.7(秒)
つまり、700Wでは約1分26秒で食品が温まることになります。

加熱ムラを加味して若干長めに設定するのがおすすめ

加熱速度が速くなるというメリットがある一方で、注意が必要な点もあります。 高出力で短時間加熱をすると、特に冷凍食品の中心部や厚い部分が温まりにくいのです。冷凍食品によっては、表面が熱くなる一方で、内部が冷たいまま残る加熱ムラが生じることもあります。
こういったムラは、適切にかき混ぜたり、途中で裏返したりすることで改善できる場合もあります。ですがそれよりも、計算で割り出した加熱時間よりも若干長めに設定するのがおすすめです。500Wで2分、700Wで1分30秒程度であれば、1分40秒にするといったイメージです。
特にワット数が大きくなるとムラが生じがちです。よく使う冷凍食品であれば、どの食品がムラになりやすいかをチェックし、加熱時間を調整するといいでしょう。

冷凍食品の場合、オート機能はおすすめしません

では、多くの電子レンジに搭載されている「オートあたため機能」を利用するのはどうなのでしょうか。食品の温度をセンシングして自動で加熱時間を設定してくれる便利な機能ですが、冷凍食品で使うのはおすすめできません。オート機能は、食品の表面温度を計測して加熱するため、冷凍食品は中まで温まりきらないうちに加熱を終了してしまう場合が多くあります。市販の冷凍食品の場合は、必ず食品に記載された方法で加熱するようにしましょう。
ただし、自宅で冷凍した食品の場合はその限りではありません。加熱時間の目安が表示されていないため、以下のような方法で加熱するのがおすすめです。
・電子レンジの解凍機能で解凍してからオート機能で温める
・電子レンジのオート機能で温めてから食品をほぐしたり裏返したりし、さらにオート機能で温め直す
どうしても市販の冷凍食品に比べて手間がかかってしまいますが、こうすることでムラなく、無駄なく食品を温められると思います。
この記事の筆者:安蔵 靖志
ビジネス・IT系出版社で編集記者を務めた後、フリーランスに。記事執筆のほか、テレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。ラジオ番組の家電コーナーの構成なども手掛ける。
(文:安蔵 靖志)

All About

「冷凍食品」をもっと詳しく

「冷凍食品」のニュース

「冷凍食品」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ