【格安イヤホン探訪】440円で「DACチップ搭載」だと!? キャンドゥでひそかに売ってたイヤホンの音を聞いてみた
2024年7月7日(日)10時0分 ロケットニュース24
格安イヤホンシリーズは、ダイソーのハイレゾ対応の有線イヤホンに出会ったのが、シリーズ化のきっかけである。税込550円でありながら音域が広く、従来の100均クオリティをはるかに凌ぐ音質で、私(佐藤)は度肝を抜かれてしまった。
イヤホンにおいて、ダイソーは他社よりも頭ひとつ抜けていると思っていたのだが、キャンドゥが巻き返しを狙っているかもしれない。というのも、最近お店を訪ねたところ「DACチップ搭載 Type-Cイヤホン」という製品を発見したからだ。
これは聞き比べないわけにはいかない。はたしてダイソーに匹敵するのか? それとも上回る製品なのだろうか?
・440円でDACチップ搭載だと!?
この製品は、西武新宿ペペ店で見つけたものだ。パッケージに記された「DACチップ搭載」の文字を見て、買わずにはいられなかった。価格は税込440円でダイソーよりも110円安い。
DACとは「デジタルアナログコンバーター(Digital Analog Converter)」の略である。デジタル信号をアナログ信号に変換する役目の回路のことを指す。
DACを使うことで一般的には音質が向上し、よりリアルな音になるとされている。実際私も普段、スマホにDACをつけ有線イヤホンで音楽を聞いているのだが、音圧が強くなり深みのある音に変わると実感している。
箱には「ノイズの少ない高音質な音声」と記してある。DACチップを搭載することで、音質を高めていることを主張しているのだが、はたしてその実力はどれほどのものだろうか?
中身本体のみ、440円だから他のアクセサリーを付けるだけの余裕はないだろう。
イヤホンそのものはカナル型だ。替えのイヤーピースはないので、合わなければ別途購入する必要がある。
リモコン部には音量のスライダーとスイッチが付いている。スイッチは通話の応答・終了。音楽アプリの再生・停止用として機能する。音量のスライダーは開封時全開になっているので、初回使用時には注意したい。
・聞き比べ
早速聞き比べをしよう。今回の検証材料はキャロル・キングの「I Feel the Earth Move」である。いつもと同じく、このシリーズ万年1位のJVCケンウッド「HA-FX6-T カナル型イヤホン」で聞いてみよう。
この曲はピアノがリードするポップスナンバーだ。シンプルで力強いピアノリフが印象的で、1度聞いたらずっと耳に残るインパクトのある曲である。キャロルのハスキーボイスはパワフルかつソウルフル。彼女の曲の中でも、取り分けアグレッシブなエネルギーを感じさせる。
「HA-FX6-T」で聞くと、冒頭のピアノのズンズンチャーン! からもう気持ちいい。地に足のついた低音と、キャロルの声の調和がとれている。抑制的な音鳴りではあるが、どれかの音が聞こえ過ぎたり、聞こえなさ過ぎたりしない。全体的に心地よいバランスである。
一方のキャンドゥの製品でも聞いてみよう。
箱に記載されている通り、ノイズは少ない。が! 高音質かと言われると微妙〜……。音が薄いんだよな〜。製品仕様に再生周波数帯域が記されていなかったので、正確にはわからないのだが、低音域が弱い。音が浮ついて聞こえるのである。
強いてたとえるなら、「HA-FX6-T」が羽毛ふとんのような厚みのある音だとしたならば、キャンドゥの方は古い昭和の安宿のふとんみたいな感じ。寒くはないし寝られるけど、薄いんだなあ。重みがない。
一応、ダイソーの「7301」でも聞いてみた。
一言でいって、ダイソー圧勝である。ダイソーで聞いた後にキャンドゥで聞いてみると、物足りない。やっぱり「薄い」という感想を抱いてしまう。水出しの麦茶にさらに水を足してしまったような、気まずい薄さだ。よって、順位に変動なし!
1.JVCケンウッド「HA-FX6-T カナル型イヤホン」 税込821円
2.セブンイレブン(JVCケンウッド)「HA-FX711F-B」 税込1207円
3.ナガオカ「ハイレゾ音源対応イヤホン P908IB」 税込1298円
このランクは随時更新していきたいと思う。皆さんの音楽ライフの参考になれば幸いである。
参考リンク:キャンドゥ
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
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イヤホンにおいて、ダイソーは他社よりも頭ひとつ抜けていると思っていたのだが、キャンドゥが巻き返しを狙っているかもしれない。というのも、最近お店を訪ねたところ「DACチップ搭載 Type-Cイヤホン」という製品を発見したからだ。
これは聞き比べないわけにはいかない。はたしてダイソーに匹敵するのか? それとも上回る製品なのだろうか?
・440円でDACチップ搭載だと!?
この製品は、西武新宿ペペ店で見つけたものだ。パッケージに記された「DACチップ搭載」の文字を見て、買わずにはいられなかった。価格は税込440円でダイソーよりも110円安い。
DACとは「デジタルアナログコンバーター(Digital Analog Converter)」の略である。デジタル信号をアナログ信号に変換する役目の回路のことを指す。
DACを使うことで一般的には音質が向上し、よりリアルな音になるとされている。実際私も普段、スマホにDACをつけ有線イヤホンで音楽を聞いているのだが、音圧が強くなり深みのある音に変わると実感している。
箱には「ノイズの少ない高音質な音声」と記してある。DACチップを搭載することで、音質を高めていることを主張しているのだが、はたしてその実力はどれほどのものだろうか?
中身本体のみ、440円だから他のアクセサリーを付けるだけの余裕はないだろう。
イヤホンそのものはカナル型だ。替えのイヤーピースはないので、合わなければ別途購入する必要がある。
リモコン部には音量のスライダーとスイッチが付いている。スイッチは通話の応答・終了。音楽アプリの再生・停止用として機能する。音量のスライダーは開封時全開になっているので、初回使用時には注意したい。
・聞き比べ
早速聞き比べをしよう。今回の検証材料はキャロル・キングの「I Feel the Earth Move」である。いつもと同じく、このシリーズ万年1位のJVCケンウッド「HA-FX6-T カナル型イヤホン」で聞いてみよう。
この曲はピアノがリードするポップスナンバーだ。シンプルで力強いピアノリフが印象的で、1度聞いたらずっと耳に残るインパクトのある曲である。キャロルのハスキーボイスはパワフルかつソウルフル。彼女の曲の中でも、取り分けアグレッシブなエネルギーを感じさせる。
「HA-FX6-T」で聞くと、冒頭のピアノのズンズンチャーン! からもう気持ちいい。地に足のついた低音と、キャロルの声の調和がとれている。抑制的な音鳴りではあるが、どれかの音が聞こえ過ぎたり、聞こえなさ過ぎたりしない。全体的に心地よいバランスである。
一方のキャンドゥの製品でも聞いてみよう。
箱に記載されている通り、ノイズは少ない。が! 高音質かと言われると微妙〜……。音が薄いんだよな〜。製品仕様に再生周波数帯域が記されていなかったので、正確にはわからないのだが、低音域が弱い。音が浮ついて聞こえるのである。
強いてたとえるなら、「HA-FX6-T」が羽毛ふとんのような厚みのある音だとしたならば、キャンドゥの方は古い昭和の安宿のふとんみたいな感じ。寒くはないし寝られるけど、薄いんだなあ。重みがない。
一応、ダイソーの「7301」でも聞いてみた。
一言でいって、ダイソー圧勝である。ダイソーで聞いた後にキャンドゥで聞いてみると、物足りない。やっぱり「薄い」という感想を抱いてしまう。水出しの麦茶にさらに水を足してしまったような、気まずい薄さだ。よって、順位に変動なし!
1.JVCケンウッド「HA-FX6-T カナル型イヤホン」 税込821円
2.セブンイレブン(JVCケンウッド)「HA-FX711F-B」 税込1207円
3.ナガオカ「ハイレゾ音源対応イヤホン P908IB」 税込1298円
このランクは随時更新していきたいと思う。皆さんの音楽ライフの参考になれば幸いである。
参考リンク:キャンドゥ
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
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