ニッサン・フォーミュラE、初のホーム東京大会でPPと2位表彰台「素晴らしい週末」とチームダイレクター
3月29〜30日に東京都江東区有明の東京ビッグサイト周辺で開催されたABB FIAフォーミュラE世界選手権2023/2024年シーズン10第5戦『東京E-Prix』。ホームレースに挑んだニッサン・フォーミュラEチームがレース後のコメントを発表した。
首都・東京で行われたフォーミュラE日本初開催レースに挑んだニッサン・フォーミュラEチーム。唯一の日本自動車メーカーとしてフル電動フォーミュラレースに参戦している同チームにとって、重要な初ホームレースを迎えた。
シーズン第5戦として行われた東京E-Prixの予選では、22号車を駆るオリバー・ローランドが速さをみせ、予選グループAでトップタイムを記録すると、デュエルでも速さをみせ、今季2度目のポールポジションをニッサンの母国で獲得する。
決勝ではレースの大半で首位をキープしていたが、後半にエネルギーをセーブするため2番手に下がり、終盤にアタックして優勝を狙う戦略を実行したローランド。しかし、代わってトップに立ったマキシミリアン・ギュンター(マセラティMSGレーシング)の壁は厚く、最終ラップのアタックは届かず2位フィニッシュとなった。
「東京大会で今シーズン2度目のポールポジションと3戦連続の表彰台を獲得でき、本当に満足している。決勝ではレースのほとんどをリードしていたから、優勝を逃したことは悔しい」とローランド。
「セーフティカーが出た後、エネルギーをセーブするためにトップを譲らなければならなかった。最後の数周はポジションを取り戻すために全力を尽くしたけど、リスクもあったので勝負を仕掛けることができなかったんだ」
「(東京E-Prixでは)マシンの調子も予選から素晴らしく、コースもチャレンジングで楽しむことができたよ。多くの声援を送ってくれた日本のファンの皆さんに感謝している」
一方、日本の全日本スーパーフォーミュラ選手権やスーパーGTなどで活躍し、ひさしぶりの日本でのレースとなる東京E-Prixには特別デザインのヘルメットで参戦した23号車のサッシャ・フェネストラズは、フリー走行1回目から不運なアクシデントに巻き込まれ苦戦。予選20番手に沈んだ。
しかしフェネストラズは、決勝では日本の公道を封鎖して設営されたタイトレイアウトの特設サーキットで追い上げを披露。多くのオーバーテイクを成功させ、ポイント圏内には届かなかったものの11位フィニッシュを果たした。
「チームにとっては素晴らしいレースになって嬉しく思っている。僕は決勝を20番手からスタートしたけど、オーバーテイクが難しいコースで9つも順位を上げて11位フィニッシュできたことに満足している」とフェネストラズはレースを振り返る。
「東京大会は素晴らしく、サーキットは熱気に溢れていたね。内田誠CEOをはじめ、ニッサンの仲間やファンの皆さんが応援してくれたことは本当に励みになったよ! 表彰台に上ったローランドを心から祝福する。 次のレースでは僕も表彰台に上がれるよう、今後も経験を積みながら成長していきたいね」
そして、ピットガレージ内でふたりのレースを見守ったニッサン・フォーミュラEのゼネラルマネージャー兼ニッサン・フォーミュラEチームのマネージングダイレクターを務めるトマソ・ヴォルペは「素晴らしい週末だった。チームを本当に誇りに思う」と語った。
「初めてのホームレースということで、私たちのガレージにはニッサンの内田CEOをはじめ、多くのファンやメディアが集まり、チームにとって大きなモチベーションになった。レースではチーム全員が集中力を切らさず、強いマシンとスマートな戦略で戦い抜くことができたし、スタンドにいるファンの大きな声援は本当によく耳に届いていた。心から感謝している」
「ローランドは予選で素晴らしい走りを見せ、ポールポジションを獲得した。決勝でもレースをリードしていたが、スリップストリームでエネルギーをセーブするために2番手に後退する作戦を採った。ポジションを挽回するために粘り強い走りをみせたが、あと一歩優勝に届かなかった。それでも、2位は素晴らしい結果だ」
「フェネストラズは予選で小さなミスがあり、20番手からのスタートとなったが、タイトなサーキットで9つもポジションを上げたのは素晴らしい結果だ。今シーズンのベストドライブだったと思うし、残りのレースでも今回のようなパフォーマンスを発揮して欲しいね。チームとしても、チャンピオンシップ争いに加わるポテンシャルがあることを確認できた」
「また、ホームレースの開催を前に2030年までのフォーミュラE参戦を発表できたことは、私たちにとって非常に重要な一歩だ。今後もフォーミュラEを通じて『Nissan Ambition 2030』の実現に貢献できるよう、チーム一丸で戦っていく」
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