ダイレクトAT搭載のGRヤリス、全日本ラリー久万高原で5位入賞「乗りやすく、安心して攻められた」
4月26日(金)から28日(日)にかけて、愛媛県の久万高原町を中心にJRC全日本ラリー選手権第3戦『久万高原ラリー』が開催され、TOYOTA GAZOO Racing(TGR-WRJ)のトヨタGRヤリスGR4ラリーDATを駆る眞貝知志/安藤裕一組は総合5位で完走を果たした。
シリーズ唯一の四国ラウンドとなる久万高原ラリーは、前戦唐津から次戦丹後まで続くターマック3連戦に組み込まれた舗装路ラリーのひとつ。この3つのイベントは1カ月という短い間に開催される。
各イベントの間隔が2週間と短いことから、チームは総合6位で終えた第2戦唐津からGRヤリスGR4ラリーDATの仕様を大きく変えることなく、入念なメンテナンスを行ったうえで今回のラリーに車両を持ち込んだ。
場所によっては標高が1400mを超え、エンジンのパワーダウンなどクルマにも厳しい環境で争われることになる今戦。その初日はウエットコンディションのなかSS1〜4が行われた。滑りやすい路面や視界を奪う霧に多くのクルーが苦しめられるなか、眞貝は慎重なペースで走行しレグ1の前半を終えた時点で6番手につける。その後、路面が乾き始めたSS4で順位をひとつ上げ、総合5番手で競技初日を終えた。
最終日のレグ2は晴天に恵まれたが、路面はドライとウエットが混在する難しいコンディションに。そんななか眞貝はSS5からSS8までの4つのステージで安定したスピードで走行し、総合5位でフィニッシュ。3連戦の締めくくりとなる次戦ラリー丹後に向け、良い流れをつかんだ。
「今回のラリーは初日が雨となりました。初めて今シーズン仕様のウエットタイヤを装着したので、序盤は少し様子を見ながら走行しつつ、午後には気持ち良く走ることができました」と今大会を振り返った眞貝。
「最終日は路面に湿った箇所が残る区間も多かったのですが、初日最後のサービスで足まわりのセットアップを変更したことで、GRヤリスGR4ラリーDATは非常に乗りやすく、安心してSSを攻めることができました。乾いた路面での手応えも良く、次戦のラリー丹後に向けてとても良い感触を得られたと考えています。ただ、上位の選手たちに対しては、まだ足りていない部分もあるので、さらにドライビングの精度を高めていきたいです」
TGR-WRJを率いる豊岡悟志監督は、2戦続けての上位入賞を受けて次戦の結果にも期待を寄せる。「今回5位で完走を果たしました。クルマも着実に進化していますし、眞貝選手と安藤選手も乗れているなと感じています」
「ターマック3連戦をリズム良く戦っていこうという計画でしたので、次のラリー丹後でも良いフィードバックをもらい、結果を残せればと期待しています。チームについては、もっとコミュニケーションをとり、思っていることを共有しようという意識でやってもらいました。まだ課題はあると思いますが、会社としての本来の仕事をやりながら、忙しいなか各自が一生懸命取り組んでくれています」
「今回は久しぶりに久万高原町役場でセレモニアルスタートを行い、サービスや観戦エリアにも多くの方が観に来ていました。お子さんもたくさんいて、私たちとしてもやり甲斐のあったラリーだったと思います」
ダイレクト・オートマチック・トランスミッション(DAT)を搭載したトヨタGRヤリスGR4ラリーDATが迎える次戦は、全日本ラリー第4戦『YUHO RALLY TANGO supported by Nissin Mfg』だ。京都府京丹後市が舞台となる今季4戦目のターマックラリーは5月10〜12日に開催される。
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