「イップスなんて忘れなさい」 メジャー挑戦が決まった藤浪に球界OBから送られた「勝利の法則」とは

2023年1月18日(水)17時0分 ココカラネクスト

(C)Getty Images

 メジャーリーグ、アスレチックスと1年契約を結んだ藤浪晋太郎投手(28)が17日(日本時間18日)、オークランドの球団事務所で入団会見を行った。会見では流ちょうな英語であいさつを披露し、対戦してみたい打者として同い年である大谷翔平鈴木誠也の名を挙げるなど、新たな戦いへの意気込みを語った。

 2013年にドラフト1位で阪神に入団、ルーキーながらも先発投手として10勝を挙げると、3年目まで二桁勝利を記録。一躍脚光を浴びた。しかし4年目以降は伸び悩み、制球難にも苦しむなど思うような結果が出ないシーズンが続いた。それでも昨シーズンは16試合に登板し、3勝5敗、防御率3・38をマーク。制球もまとまり、復調した姿をアピールしていた。

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 アスレチックスと交わされた1年325万ドル(約4億2500万円)という異例の高額契約も、球団の藤浪にかける期待の表れとも言えるだろう。かねてからの夢であったメジャー挑戦という決断、来るべき新シーズンでのプレーに早くも注目が集まっている。

 そんな藤浪に関しては、球界大物OBからもエールが送られている。

「俺はやってくれると信じているけどね」

 そう話すのは現役時、大洋(現DeNA)で主力として活躍、日本代表コーチも務めた高木豊氏だ。17日に更新されたYouTubeチャンネル『TAKAGI YUTAKA BASEBALL CHANNEL』のなかで、藤浪の活躍への見込みを語っている。

 動画の冒頭より高木氏は「気持ちが優しいから、そこが心配」と精神面に懸念を示すも「ただ、持っているモノはメジャー級」「藤浪のポテンシャルからすると、出来ないことはない」とメジャーの大舞台でも活躍できると太鼓判を押している。

 さらに、近年では調子を取り戻してきているとして「(ピッチングの)組み立ても出来てきている。ハマれば良いピッチングできると思うよ」と日本での投球内容も振り返り、新シーズンへの見通しを述べている。

 また、メジャーで初めてバッテリーを組むキャッチャーとの関係についても言及。自身の球種や特徴を相手が覚えるために「初めは自分で組み立てた方が良い」と指摘している。

 結果を出すためのポイントを聞かれると、「中4日、100球を投げきるのを意識して」とコメント。試合結果は打撃や守備など、ピッチング以外の要因も勝敗に絡んでくると説明した上で「100球を全うすればいいだけの話だから。そこに集中すればいい」と自身の役割に徹することが必要と主張した。

 また、藤浪といえば、一時は制球難に悩まされたこともあったが、この点に関しては「イップスなんて忘れなさい」とズバリ。「(イップスは)直っていると思うよ」としながら、メジャー球場では天然芝のため日本で行っていたイップス防止のための方策も取れないとしながら、「とにかく全部忘れて1からやりなさい」とまっさらな気持ちで野球に取り組むことを求めた。

「メジャーの水(環境)っていうのは藤浪にあっていると思うけどね。今から活躍が楽しみでしょうがない」

 そう語り、藤浪のメジャーでのピッチングに期待を寄せた高木氏。日本の野球ファンにとってもまた楽しみが一つ増えそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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