GT500フルシーズン参戦初年度へ意気込む阪口晴南「自分を出して、速い印象を残したい」

2022年1月31日(月)15時0分 AUTOSPORT web

 2022年、TGR TEAM WedsSport BANDOHからスーパーGT GT500クラスに参戦する阪口晴南。2020年には第2戦富士で、2021年には第1戦から第5戦まですでにトヨタGRスープラをドライブし、GT500での戦いは経験済みだが、2022年が阪口にとって初めてのフルシーズンでの参戦となる。そんな阪口は、1月25〜26日に鈴鹿サーキットで行われたメーカーテストで、TGR TEAM WedsSport BANDOHに加わって初めてのテストをこなした。


 モータースポーツ一家で生まれ育った阪口は、レーシングカートで華々しい成績を残し、2015年には限定AライセンスでFIA-F4に参戦。2016年には全日本F3に参戦したほか、FIA-F4では同い年の宮田莉朋とチャンピオン争いを繰り広げ、ランキング2位となった。


 そんな阪口はSRS出身で、2018年までホンダの育成プログラムの一員だったが、プログラムを外れ、INGINGのサポートを受け2019年にはGT300にK-Tunes Racingから、さらに2020年にはGT300に加え全日本F3にB-Max Racing Teamから参戦。ランキング2位につけ、スーパーフォーミュラへの足がかりを掴んでいた。


 CERUMO・INGINGから参戦を果たしたスーパーフォーミュラでも魅せたきたとおりのスピードを買われ、2020年には来日が遅れたヘイキ・コバライネンの代役として、2021年にはサッシャ・フェネストラズに代わりトヨタGRスープラをドライブしてきたが、2022年はTGR TEAM KeePer TOM’Sに移った宮田に代わり、いよいよGT500でフル参戦を果たすことになる。


 すでに12月にはチーム加入が発表されていたが、阪口にとって最初のテストとなったのが、1月25〜26日の鈴鹿メーカーテスト。ここでチームと初めて合流した。阪口にとって、TGR TEAM WedsSport BANDOHは「カラーリングが派手めで、(坂東正敬)監督が面白い方……というのが外から見ていた印象です(笑)」というチームだったが、初テストはすんなりと溶け込めたという。


「テストも楽しみにしていて、今回初めてドライブしたのですが、チームの雰囲気もすごく良いです。監督がひとりひとりとのコミュニケーションを大事にして、みんなで話し合う雰囲気を作ってくれているので、そういった雰囲気はルーキーの僕にとってすごく助かっていますし、溶け込めていると思います」


 また初めてとなるのは、チームメイトの国本雄資も同様。じつは国本との接点は、今まで「まったくなくて」というほど。国本はCERUMO・INGINGでスーパーフォーミュラを戦っていたことから、「食事のときに国本さんの話が出たりはしましたが、僕自身で言うと本当に接点がなくて。挨拶くらいしかなかったと思います」という間柄だった。


 ただ、テストで国本に接してみると「すっげえ面白いです(笑)」と阪口は笑顔をみせた。


「あまりしゃべらない方なのかと思っていましたが、ぜんぜんそんなことなくて。かなり気さくに話してくださっています。僕はかなり年下なのですが、そういうことも気にせず話してくれています」


 もちろんチーム、さらにチームメイトも変わるが、阪口にとって最大の違いがタイヤだ。これまでのGT500ではいずれもブリヂストン装着車だったが、今季はヨコハマを履く。ただ、最初の印象は「走行初日は5周くらいしかしていませんし、ニュータイヤを履けば印象は変わるかもしれませんが」と断りつつ、これまでもヨコハマはフォーミュラで履いてきたことから、違和感はないという。


「もちろん昨年のブリヂストンとのフィーリングは大きく違います。ただ、今までいろいろなカテゴリーでヨコハマは履いてきているので、それほど驚くような感じではないですね」と阪口。


 初めてのフル参戦となる2022年、阪口は前年まで所属した宮田に代わってWedsSport ADVAN GR Supra GT500をドライブする。同い年で、ともにキャリアを争ってきた阪口は、2021年に速さをみせてきた宮田のことは意識しているのだろうか?


 そんな質問に対して、「あまり気にしていませんね」と阪口は答えた。エンジニアの変更などもあり「チームの体制も、僕以外の面で変わっているところもありますし、また新たな気持ちでチームが取り組んでいるので、昨年の結果はあまり僕も気にしていません。このメンバーで勝ちたいという気持ちが大きいので、良い意味で過去を振り返らずに集中できると思っています」と阪口は意気込む。


 GT300ではこれまでフル参戦し結果も残してきた。しかしやはり、メーカーの威信を背負い、タイヤメーカーの期待を背負うGT500はやはりプレッシャーもかかる。しかし阪口は「スーパーGTで結果を残せば、やはり印象も変わってきますよね。今年はルーキーとして乗せていただきますが、あまりそういう気持ちではなく、チームにも『ルーキー扱いしないでください』と言いました」と力強くシーズンへ向け語った。


「それくらい自分を出していきたいですし、それを受け容れてくれるチームなので、ガツンと速い印象が残せるように頑張りたいと思います」

鈴鹿メーカーテストでWedsSport ADVAN GR Supra GT500をドライブした阪口晴南

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