フォーミュラE:大胆な見た目の第2世代マシンへ賛否。「デザインを優先しすぎ」との意見も

2018年2月2日(金)12時58分 AUTOSPORT web

 1月30日に発表されたABBフォーミュラEの“第2世代”ワンメイクマシン。今までにない独特なデザインが注目を集めているが、ドライバーからは好意的な意見や懸念の声も挙がっている。


 フォーミュラE第5シーズンから登場する新型マシンは、現行の『SRT_01E』と同様、スパーク・レーシング・テクノロジーが開発を手掛けたもの。


 デザイン面では、現行モデルからノーズが太くなり、コクピット保護デバイス『ハロ』は発光システム備えられているほか、フロントウイングも大型化。また、リヤウイングについては左右に分割したデザインとなっており、大型のリヤディフューザーも装着されている。

上面から見ると、フォーミュラE第2世代マシンは、まるでLMP2マシンのよう


 従来のフォーミュラカーとは一線を画すデザインについて、ドライバーたちはSNS上で歓迎の声を上げている。


 ジャン・エリック-ベルニュは「(バットマンが使う)バットモービルか第2世代フォーミュラEか? スーパーヒーローのようにドライブするのが楽しみだ」と投稿。そのほかダニエル・アプトやフェリペ・マッサも好意的な意見を発信している。


 しかし、マヒンドラからフォーミュラEへ参戦中のハイドフェルドは、エレクトリック・レースの専門サイト『e-racing 365』に対し、マシンをドライブするまで自分の意見は定まらないとしながらも「デザイン面で突出しすぎではないかと感じる」と述べている。

フォーミュラEの第2世代マシンのリヤウイングは左右に分割された形に


「クールなデザインだとは思うけど、リヤウイングについては、これまで慣れ親しんできたものとはまったく違う。個人的には大好きだとは言えないし、この形状だとチームパートナーのロゴやカラーリングなどを識別しづらいんじゃないかな」


「少なくとも、第2世代マシンがこれまでのマシンとは違い、独特なデザインなことはたしかだ。最終的な判断は実車をドライブしてから下したい」




■新採用のブレーキ・バイ・ワイヤはフォーミュラEを“殺す”?


 またDSヴァージョン・レーシングを支援するDSパフォーマンスのクサビエ・メステラン-ピノンは、新たに採用されるブレーキ・バイ・ワイヤについて「フォーミュラEを“殺す”可能性がある」としている。


 コンピューター経由でペダルとブレーキを連動させるブレーキ・バイ・ワイヤは、新型マシンが導入される第5シーズンからフォーミュラEに導入され、各マニュファクチャラーが開発する。


「好みはあるだろうが、一度コース上で(新型マシンが)走る姿を見れば気に入ることは間違いだろう」とピノン。


「もっと洗練されたデザインもあるかもしれないが、スタートとしては素晴らしい見栄えだし、今のマシンよりははるかに優れている。ドライバーもシリーズの戦い方を熟知しているから、問題はないはずだ」


「ジオメトリーや重量バランスが(戦力差を生む)鍵になるだろうが、ブレーキ・バイ・ワイヤのシステムも重要になるだろう」


「このシステムについては注意して取り組まなくてはならない。マシンの外観が優れていれば、ドライバーやエンジニアのモチベーションも上がる。ただし、ブレーキ・バイ・ワイヤの仕上がり次第では(オーバーテイクが減少し)、“ショー”としての要素を殺しかねない」

2018年末から登場予定のフォーミュラE第2世代マシン


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