現役時代に最も成功したプレミアリーグの監督は? 1位は名選手と謳われた“あの人”

2022年2月9日(水)17時45分 サッカーキング

イギリスメディア『talkSPORT』が、プレミアリーグ全20クラブの監督を選手時代のキャリアで格付け [写真]=Getty Images

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 フランク・ランパード氏が、エヴァートンの指揮官としてプレミアリーグの舞台に戻ってきた。8日に行われた第24節ニューカッスル戦は1−3で敗れたが、今後の手腕に注目が集まる。

 今シーズンの開幕前には、かつてアーセナルで活躍したパトリック・ヴィエラ氏がクリスタル・パレスの指揮官に就任。アストン・ヴィラは11月から、リヴァプールの“レジェンド”スティーヴン・ジェラード氏に率いられている。

 元有名選手の割合が高くなったプレミアリーグのテクニカルエリアだが、選手として最高のキャリアを歩んだのは誰なのか。イギリスメディア『talkSPORT』は、プレミアリーグ全20クラブの監督を選手時代のキャリアによって格付けし、ランキング形式で紹介している。

10位:ディーン・スミス(ノリッジ)

 選手としては1部リーグの舞台を一度も踏んだことのなかったディーン・スミス氏が、トップ10にランクインした。ウォルソールの下部組織でキャリアを始め、ミッドフィルダーとしてヘレフォード・ユナイテッド、レイトン・オリエント、シェフィールド・ウェンズデイ、ポート・ヴェイルなど、主に3部リーグでプレー。16年に及ぶ現役生活を終えた後、ウォルソールに戻って指導者としての道を歩み始めた。ブレントフォードとアストン・ヴィラで手腕を発揮し、監督としての評価を不動のものとしたスミス氏。昨年11月にアストン・ヴィラから解任されると、8日後にはノリッジの指揮官に就任している。

9位:ユルゲン・クロップ(リヴァプール)

 ドイツ出身の名監督には地味な現役時代を送った人物が少なくないが、ユルゲン・クロップ氏もその一人と言っていいだろう。キャリア序盤はフォワードとしてプレーをしていたが、マインツ時代にディフェンダーへとコンバート。2部リーグでは約300試合に出場したが、スミス氏と同様に1部リーグでは一度もピッチに立つ機会がなかった。その理由について、以前クロップ氏は次のように分析していた。「(選手としての)才能は4部リーグ、頭脳は1部リーグだった。その結果が2部リーグだったんだ」。指揮官としてはすでに世界トップクラスに格付けされるクロップ氏。己の才能も冷静に分析できる頭脳が役に立ったことは間違いない。

8位:ラルフ・ハーゼンヒュットル(サウサンプトン)

 2018年12月にサウサンプトンのベンチに座ることとなったラルフ・ハーゼンヒュットル氏は、プレミアリーグ史上初のオーストリア人指揮官となった。現役時代は、今でも健在な逞しいフィジカルを生かしてセンターフォワードとして活躍。アウストリア・ウィーン時代にはリーグ3連覇を達成した。ベルギーとドイツでもプレーし、バイエルンIIで現役生活に幕を下ろしている。オーストリア代表としては8試合で3ゴールをマークしている“アルプスのクロップ”だが、ワールドカップのメンバーに一度も選ばれなかったこともあり、国際的な知名度は上がらなかった。だが、選手としてのランキングでは本家を一つ上回る結果となっている。

7位:ショーン・ダイチ(バーンリー)

 ショーン・ダイチ氏は、バーンリーを5年連続でプレミアリーグに残留させている指揮官としての手腕を高く評価されている。ノッティンガム・フォレストの下部組織で選手キャリアを開始すると、その後はチェスターフィールド、ブリストル・シティ、ミルウォール、ワトフォード、ノーサンプトン・タウンを渡り歩いた。また、1996−97シーズンにはキャプテンとしてチェスターフィールドをFA杯のベスト4に導いている。国内リーグは2部から4部まで経験したダイチ氏だが、プレミアリーグとは縁がなかった。『talkSPORT』はダイチ氏の現役時代について「当たりの強いディフェンダーだった。それ以外、想像がつく?」と締め括っている。

6位:ミケル・アルテタ(アーセナル)

 6位より上位は現役時代の姿がお馴染みの監督が続く。バルセロナの下部組織出身のミケル・アルテタ氏が、選手として初めて脚光を浴びたのはスコットランドのレンジャーズ時代。加入1年目に国内三冠を達成して評価を上げたアルテタ氏は、レアル・ソシエダを経由し、2005年1月に加入したエヴァートンでキャリアの最盛期を迎えることになった。二度もクラブの年間最優秀選手に選ばれたアルテタ氏は、6年半に渡ってクラブの中心選手として活躍。2011年夏の移籍期限最終日にはアーセナルへと移籍し、現在監督として率いるクラブではキャプテンも務めた。

5位:アントニオ・コンテ(トッテナム)

 アントニオ・コンテ氏は、イタリア代表としても実績を持つ名プレイヤーだった。生まれ故郷であるレッチェの下部組織で育ち、1991年にユヴェントスへと移籍。ジョヴァンニ・トラパットーニ氏、マルチェロ・リッピ氏、カルロ・アンチェロティ氏といった名将の下、中盤のハードワーカーとして活躍したコンテ氏は、ユヴェントスに所属した13年の間でスクデットを5回獲得。1995−96シーズンには元イタリア代表のアレッサンドロ・デル・ピエロ氏やジャンルカ・ヴィアッリ氏、ファブリツィオ・ラヴァネッリ氏らとともにチャンピオンズリーグ(CL)制覇を成し遂げた。アッズーリでは1994年ワールドカップとEURO2000で準優勝を果たしている。

4位:ジョゼップ・グアルディオラ(マンチェスター・C)

 中盤の名手だったジョゼップ・グアルディオラ氏だが、現役時代のすべてが名将への布石だったのかもしれない。バルセロナの下部組織出身であるミッドフィルダーは、19歳の時にヨハン・クライフ氏の下でトップチームデビュー。若くして同氏の哲学を学んだグアルディオラ氏は、バルセロナで6回のリーグ制覇を含め、10個の主要タイトルを獲得した。30歳になり、初の移籍先に選んだのは、元イタリア代表のロベルト・バッジョ氏を擁したブレシアだった。その後、カタールのアル・アハリを経由し、現役最後の半年間はファン・マヌエル・リージョ氏が率いていたメキシコのドラドス・デ・シナロアでのプレーを選択。現在、マンチェスター・Cでグアルディオラ氏のアシスタントを務める同氏のメソッドを学ぶためだったという。現役時代にトップレベルで活躍しながら、グアルディオラ氏ほど戦術研究を重ねた選手は類を見ない。若くして名将の座を確立したのは決して偶然ではないだろう。

3位:パトリック・ヴィエラ(クリスタル・パレス)

 パトリック・ヴィエラ氏は、アーセナルの黄金期の象徴的な選手と言ってもいいだろう。1996年にミランからアーセナルに加入すると、替えが効かない守備的ミッドフィルダーとしてガナーズの中盤を支配。2005年にユヴェントスへと移籍するまでに、FA杯で4回の優勝を果たし、プレミアリーグを3回制覇した。無敗優勝を成し遂げた2003−04シーズンには、キャプテンとしてチームを牽引した。2006年から3年半所属したインテルでも6個のタイトル獲得に貢献。フランス代表としては100試合以上に出場し、優勝したEURO2000では大会ベストイレブンに選出されている。晩年はマンチェスター・Cでプレー。引退直後に同クラブの下部組織で指導者としてのキャリアをスタートさせている。

2位:スティーヴン・ジェラード(アストン・ヴィラ)

 1位を逃した理由はタイトルの数かもしれない。スティーヴン・ジェラード氏は、世代を代表する中盤の名手として名を馳せた。キャリアの晩年をロサンゼルス・ギャラクシーで過ごすまでは、リヴァプール一筋。2004−05シーズンには、キャプテンとしてCL優勝トロフィーを掲げた。しかし、3点のビハインドを跳ね返し、PK戦の末にミランを下した“イスタンブールの奇跡”のほかには、リーグ杯(3回)とFA杯(2回)こそ獲得したものの、ビッグタイトルには恵まれず。プレミア初制覇が確実視された2013−14シーズンには、終盤のチェルシー戦で自らの“スリップ”から相手に決勝点を献上。最終的に優勝を逃す結果となった。2005年にはチェルシーへと移籍目前だったが、苦渋の末にリヴァプール残留を決断した。ジョゼ・モウリーニョ氏のチームを選べばタイトルの数は増えたかもしれないが、リヴァプールのレジェンドとして生きる道を選んだことに悔いはないはずだ。

1位:フランク・ランパード(エヴァートン)

 ジェラード氏を抑えて1位に選ばれたのはエヴァートンの新監督、フランク・ランパード氏。現役時代、イングランド代表でともにプレーした2つ年下のジェラード氏とは「どちらが名選手か」という議論が巻き起こるほどの正統派ミッドフィルダーだった。チェルシーでキャリアの最盛期を過ごし、11個の主要タイトル獲得に貢献した。同クラブの歴代最多得点記録(211)保持者でもあるランパード氏は、プレミアリーグでは通算177ゴールをマーク。同リーグで歴代5位のゴール数を誇り、ジェラード氏(120)に57ゴールもの差をつけ、中盤の選手としては群を抜いてトップに立っている。数々の個人賞にも恵まれたランパード氏について『talkSPORT』は「リヴァプールとアーセナルのファンはこの順位に納得がいかないかもしれないが、獲得タイトル数から承認された」と断りを入れている。

 なお、11位以下は以下のとおりとなっている。

11位:デイヴィッド・モイーズ(ウェストハム)
12位:エディ・ハウ(ニューカッスル)
13位:グレアム・ポッター(ブライトン)
14位:ロイ・ホジソン(ワトフォード)
15位:マルセロ・ビエルサ(リーズ)
16位:トーマス・トゥヘル(チェルシー)
17位:ラルフ・ラングニック(マンチェスター・U)
18位:ブレンダン・ロジャース(レスター)
19位:ブルーノ・ラージ(ウルヴァーハンプトン)
20位:トーマス・フランク(ブレントフォード)

(記事/Footmedia)

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