キャサリン・レッグが早々の“有言実行”で夢を実現。カマロZL1でフェニックスに参戦へ/NASCAR

2025年3月6日(木)17時26分 AUTOSPORT web


 第3戦を終え、ここまでトヨタ陣営のクリストファー・ベル(ジョー・ギブス・レーシング/トヨタ・カムリXSE)が連勝を飾っている2025年NASCARカップシリーズだが、今週末に開催されるNASCARカップシリーズ第4戦『シュライナーズ・チルドレンズ 500』にてキャサリン・レッグのデビューが決定した。


 これまでシングルシーターやスポーツカー耐久など、幅広いカテゴリーで活躍を演じてきた女性ドライバーの先駆者的存在である彼女は、自身の宣言どおり早期の“有言実行”で夢を実現させることとなった。



 伝統の開幕戦『デイトナ500』の週末に、併催イベントとなったARCAメナーズ・シリーズにてシグマ・パフォーマンス・サービス(SPS)からデイトナのオーバル初参戦を果たしていたレッグは、新たにライブ・ファスト・モータースポーツと新規契約を締結。チームはソーシャルメディアを通じてシボレー・カマロZL1の78号車をドライブすると発表した。


 ただし、チームオーナーであるジェシカ・マクロードは、フルタイムでこの車両を走らせているわけではなく、2023年シーズン後にチャーターを売却して以来、この機材をカップの一部レースに出場させてきた。


ARCAメナーズ・シリーズにてシグマ・パフォーマンス・サービス/SPSからデイトナのオーバル初参戦を果たしていた

 改めて、アリゾナ州に位置するフェニックス・レースウェイでドロップライトがメインパートナーを務めるNext-Gen規定カップカーに初挑戦するレッグだが、前述のARCA初参戦までストックカーでの経験はNASCARエクスフィニティ・シリーズでの合計5戦と限られたものでしかなく、そのうち4戦はロードコースでのものだった。


 そのデイトナでは2日間の事前テストに参加した70チームのうち、最速の上位15チームに入り、本戦を前にした予選でもトップ10に喰い込む9番グリッドを獲得したものの、序盤のアクシデントで巻き込まれたため、わずか3周しか走れず。最終的に39位で週末を終えていた。


 それでもNASCARの運営団体は、これまでどおり彼女にロードコースとショートオーバルのレースに出場することを承認しており、晴れて1マイルのフェニックスで最高峰デビューが実現する運びとなった。


「誰だって多様性の条件を満たすためだけに、女性ドライバーとしてそこに居たいわけじゃないわよね?」と、ここまでフォーミュラやスポーツカー耐久、GTやヒルクライムなど数多くのカテゴリーで腕を磨いてきたレッグ。


「もちろん実力でそこに居たいし、後から来るすべての人々にとって良い手本になりたい。結局は実力を証明しないといけないわよね?」


 そのレッグは、NASCARカップシリーズに出場した最後の女性であるダニカ・パトリックに続く存在となり、パトリックは2012年から2018年の間に合計191回のカップ戦に出場し、その間に7回のトップ10フィニッシュを達成。同カップでは1976年から1980年の間に33戦に出場した、殿堂入りドライバーのジャネット・ガスリー(2024年にNASCAR殿堂のランドマーク・アワードを受賞)を含め、少なくとも16名の女性ドライバーが参戦しており、レッグもその系譜に連なることになる。


「誰も私が出場して世界を熱狂させ、競争力を発揮することを期待しているわけではないと思う。なぜなら、これは世界でもっとも競争の激しいチャンピオンシップだから。私はただ、ミスをして愚かに見えたり、無能に見えたりしたくない。競争力は経験とともに身につくと思っている」


「誰だって多様性の条件を満たすためだけに、女性ドライバーとしてそこに居たいわけじゃないわよね?」と語ったキャサリン・レッグ

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