ソフトバンク・中村 「代打の神様」だ!「スタメン未練断ち切って」“開幕前哨戦”逆転勝ち導いた

2025年3月8日(土)6時0分 スポーツニッポン

 ◇オープン戦 ソフトバンク3—2ロッテ(2025年3月7日 ZOZOマリン)

 代打の切り札が突破口を切り開いた。ソフトバンクの中村晃外野手(35)が7日のロッテ戦で9回に代打として出場。1—2で劣勢だった中、先頭で中前打を放ち、開幕カードの“前哨戦”でチームを逆転勝ちに導いた。今季は代打一本の起用になると伝えられているプロ18年目のベテラン。スタメンへの未練を捨て、「代打の神様」になってほしいと願う小久保裕紀監督(53)の思いに応える覚悟だ。

 代打・中村がコールされると、鷹党が陣取る敵地の左翼席から大きな拍手が湧き起こった。1点を追いかける9回に先頭打者として打席に立つと、1ボール1ストライクから小野の自慢の直球をしっかり捉えて中前にはじき返した。

 今春オープン戦はこれまでも代打としての出場で四球、一ゴロだった。“初安打”が出て「まずは良かったと思います」と淡々と振り返った。ここから打線がつながり、2死二、三塁から代打で登場した柳町の2点二塁打が生まれた。28〜30日の開幕カードで激突するロッテに逆転勝ち。開幕投手を務める小島に抑えられるなど、8回まではわずか2安打で1得点だったが、一振りにかける中村の一打から打線が機能した。

 小久保監督から「代打の神様になってほしい」と期待されて臨むシーズン。「スタメンで出場する未練を断ち切って、代打という仕事に向き合っていきたい」と内に秘めた闘志を燃やしている。1打席勝負の難しいポジションでチームを勝利に導く一打を放つために、今年はスタメンで出場するイメージを封印。打撃練習から代打で出場する意識を持ちながら臨んでいる。

 小久保監督は「球場の雰囲気を変えられる一番手は晃」と以前に話していた。厚い信頼は変わらず、試合後には「代打での1打席でとやってきましたが、その中でさすがですね」と笑みを浮かべていた。今後は開幕に向けて打席数を確保するために、2軍戦で2試合にスタメン出場する予定。そこでも中村は代打としての心構えで臨む。「しっかり準備していきたいと思います」。代打の神様となるために打撃を仕上げていく。

 プロ18年目のシーズンインに向けて覚悟は固まっている。高い打撃技術を武器に2014年には最多安打のタイトルを獲得。通算1427安打をマークしている背番号7が、最強の代打としてチームをリーグ連覇に導く。(木下 大一)

スポーツニッポン

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