ソフトバンクOB戦 快勝した黒鷹軍の内川聖一がMVP「自分の打球にびびりました」
2025年3月24日(月)6時2分 スポーツニッポン
ソフトバンク球団初のOB戦「SoftBank HAWKS 20th ANNIVERSARY SPECIAL MATCH」は23日、みずほペイペイドームで行われ、44人のOBが2チームに分かれ、5回制で行われた。試合は工藤公康監督(61)率いる黒鷹軍が、7—1で秋山幸二監督(62)の白鷹軍に勝利。MVPには3ランを含む2安打4打点の内川聖一内野手(42)が選ばれた。 (敬称略)
超満員4万142人が集まった本拠地でレジェンドが躍動。試合を決めたのは内川の強烈な一発だった。1点リードの3回2死一、二塁。黒鷹軍の5番打者は森福允彦から左翼席への3ランだ。「自分の打球にびびりました」と本人も驚きの一振り。2安打4打点とMVPに選ばれた。
6度の日本一など、大舞台を経験した内川だが「人生でこれほど満員の中、野球をさせてもらうのは何度あるだろう…。(試合が)終わってほしくなかった」と心に刻んだ。
3回には背番号66の斉藤和巳がマウンドへ。捕手は城島健司とファンにはたまらない。西田哲朗、柴原洋を打ち取ると斉藤は交代の合図。工藤監督がベンチを出たが、城島が割って入る。「肩壊れたって3軍監督は大丈夫です。ファンは見たいんですよ!」。熱心な説得に指揮官が折れる。「全開でいくしかなかったです」と斉藤。3人目の江川智晃を二ゴロに打ち取った。
時代をつくった摂津正、新垣渚が先発。15日が引退試合だった和田毅は中7日で投げた。白鷹軍4番手で3回に内川に被弾した森福は、4回2死満塁、黒鷹軍7番手で救援し、1球で中西健太を三ゴロ“森福の1球”でリベンジに成功した。
現在は球団CBOを務める城島は「5年とか10年じゃできない歴史。強くていいチームになった。(斉藤)和巳とマスクをかぶり、工藤さんと組んで秋山さんと対戦。忘れられない時間になりました」とかみしめる。大成功となった球団初のOB戦。「ファンの人が喜んでくれて良かった。盛り上がりすぎて社長が“近いうちに”とか言ってましたけど…」。最後は“城島節”なのも昔ながらだ。 (福浦 健太郎)
○…本紙評論家の松田宣浩がホームランダービーで優勝を飾った。内川聖一、ズレータ、李大浩と対戦。事前インタビューでの目標は最少の2本だったが、7スイングで3本の柵越えを見せた。「諸先輩方は目標も大きかったですけど、一番年下なので謙虚にいこうと思った結果が良かったです」。5スイング目の初アーチでホッと胸をなで下ろす仕草を見せると、そこからは3連発。その都度スタンドと一体となっての「熱男コール」を決めてみせた。