重岡優大、ミニマム級王座に返り咲きならず…「見えない」右ストレートに完敗
2025年3月30日(日)20時32分 読売新聞
メルビン・ジェルサエム(左)に判定負けした重岡優大(30日)=青木瞭撮影
世界ボクシング評議会(WBC)ミニマム級タイトルマッチ12回戦(30日・愛知県国際展示場)——同級1位の重岡優大(ワタナベ)が、王者のメルビン・ジェルサエム(フィリピン)に0—3の判定で敗れた。
ジェルサエムは2度目の防衛に成功。重岡優は昨年3月に王座を奪われた相手との再戦に臨んだが、返り咲きは果たせなかった。
メルビン・ジェルサエム「優大はいい選手。彼は27歳で、私は31歳。彼はこれからなので、まだチャンピオンになれると思う」
「相手がどこにいるかさえ分からなくなった」
ノーモーションで繰り出され、「見えない」と言われる右ストレートがジェルサエムの最大の武器だ。重岡優は昨年3月、このパンチで2度のダウンを奪われ、王座を失った。
「1年間かけて防御を磨いてきた」。重岡優は1、2回、足を使って距離を取り、ガードを固めて戦った。頭を振って、右ストレートをかわすシーンもあった。
しかし3回、致命的な打撃を受けた。右目下に警戒していた右ストレートの強打を浴び、「(視界が)二重になった。パンチが見えないというより、相手がどこにいるかさえ分からなくなった」。その後は多彩なパンチで攻め込んで来た王者に一方的に試合を支配された。
最後まで戦い抜いたことを評価もできるが、1年かけて準備した雪辱戦は完敗に終わった。27歳の前王者は今後について、「引退はしない。でも前回より悔しくないのが、悔しい」。再起を目指して始動するには、少し時間が必要だろう。(塩見要次郎)