アウディがLMP1&DTMマシンを“運転可能な状態で販売”。スポーツカーレースからの脱却加速か

2025年4月3日(木)12時45分 AUTOSPORT web


 アウディスポーツは4月2日、新たなプロジェクト『アウディスポーツ・レーシング・レジェンド』を発表し、かつてのLMP1プロトタイプ車両とDTM車両を販売すると明らかにした。顧客は、運転可能な状態でこれらの元レーシングカーを購入することができる。


 この新プロジェクトは、コレクターにカスタマーサポートを提供するために立ち上げられたという。最初の車両は、今年の夏、匿名のコレクターに引き渡される予定だ。



「我々はこれらのシャシーと当時の再生パーツを、厳格な基準と高度な専門知識に沿って、レーシングカーに再構築している」とアウディスポーツGmbHのマネージングディレクターであるロルフ・ミヒェルは述べている。


「場合によっては、当時の開発者も現在のプロジェクトに関与している」


「アウディR18 e-tron quattroとRS5 DTMは、我々がこれまでに製造した中で最も速いレーシングカーのふたつである。顧客は、非常に人気のあるレーシングカーだけでなく、ドライビング・エモーションの花火も期待できる」


「我々の顧客は選ばれたサークルの一員となり、当社のモータースポーツの専門知識の恩恵を受け、包括的なサポートを受けられるのだ」


 このプロジェクトでは、2台のレーシングカーが最初の販売ラインアップに名を連ねている。


 1台は2012年のWEC世界耐久選手権のスパ・フランコルシャン6時間レースでロマン・デュマ、ロイック・デュバル、マルク・ジェネとともに優勝したR18 e-tron quattroのシャシーナンバー『207』。


 さらに、2015年にティモ・シャイダーとともにDTMドイツツーリングカー選手権のレースで優勝したアウディRS5、シャシーナンバー『107』も販売される。



2012年のWEC第2戦スパを制したアウディR18ウルトラ。当時は1号車、2号車がハイブリッド搭載の『e-tron quattro』、3号車はハイブリッド非搭載の『ウルトラ』という名称だった

 アウディスポーツの新しいプロジェクトは、今年、ホッケンハイムのジム・クラーク・リバイバル、ル・マン・クラシック、グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで開催される。


 今回のアウディのファクトリーレースカーの販売は、同社の変革における最新の動向と言える。2026年からF1世界選手権に参戦を開始する同社は、これまでGT3ファクトリー・ロスターの解散を行い、さらに生産された最後のR8 LMS GT3レースカーの納入もしており、近年はスポーツカーレース活動の縮小が目立っていた。



販売されることが決まったアウディRS5 DTMとR18 e-tron quattro

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