野左根「昨年より戦える状況が整ってきている」Astemo Pro Honda SI Racingで2年目を迎える野左根航汰/全日本ロード“Round ZERO”
2025年4月14日(月)7時34分 AUTOSPORT web

4月9日、10日に行われた全日本ロードレース選手権 PRE-TEST “Round ZERO”でJSB1000クラスで2番手タイムを記録したのが、Astemo Pro Honda SI Racingの野左根航汰だった。
「新しいシーズンが始まりました。チームに加わらせてもらい2年目なので、スムーズに作業も進められています。今回のテストでは、初日にマシンのアップデートされた部分を確認しながら、大きくセットを振ってデータを取っていきました」
「初日は、最後にトラブルが出てしまい、タイムを出すことができずにポジションは下位に沈んでいたのですが、2日目は、仕切り直して昨年のベースセットに戻って作業を進めました。2本目では、レースラップと最後にアタックをしてポジションを上げられましたので、よいテストになったと思います」
長年、ヤマハ一筋でレースを続けてきた野左根がシートを失い、昨年は伊藤真一率いるSI Racingに移籍。再起をかけて挑んだ2024年シーズンは、ワークス勢に果敢に斬り込み、優勝はできなかったものの最終戦鈴鹿のレース2で2位に入り表彰台に上がった。シリーズランキングは4位となり、ホンダ勢でトップの結果を残した。チームのエースライダーとして確固たる地位を築き、2025年シーズンを迎える。
「レースに向けては、まだアベレージも一発タイムも足りない部分があるので、今回のデータを精査して、レースウイークの走り出しからレベルアップできるように準備したいですね。昨年に比べれば、より戦える状況が整ってきているので、結果を残せるように全力を尽くすだけですね」
昨年から日本に戻ってきたこともあり、イベントやスクールのインストラクターやアドバイザーなどの仕事も多くなっており、活動の幅を広げている。
「伊藤監督、Astemoの皆様を始め、多くの方に支えられてレースができていることを感謝いたします。イベントやスクールの仕事も本当にやり甲斐がありますし、オートバイを通じて、楽しさを伝えることができればうれしいです」
長い手足でマシンを巧みに操り、深いリーンアングルでコーナーを駆け抜けるライディングスタイルは、野左根の魅力のひとつでもある。それはヤマハからホンダになっても変わっていない。今年の10月で30歳を迎える野左根。レーシングライダーとして、一番脂がのっている時期とも言える。その第2章は始まったばかりだ。