シーケンシャルシフト投入のスバル勢、鎌田卓麻が4位で選手権首位守る。新井敏弘は5位/JRC唐津

2023年4月19日(水)19時25分 AUTOSPORT web

 JRC全日本ラリー選手権の最高峰、JN1クラスに参戦しているSUBARU RALLY CHALLENGEが、4月14〜16日に行われた2023年シーズン第3戦『ツール・ド・九州2023 in 唐津』に出場。『スバルWRX ラリージャレンジ』を駆る鎌田卓麻/松本優一組がJN1クラス4位、新井敏弘/保井隆宏組は同5位となった。


 佐賀県唐津市を中心に開催された今季第3戦に向け、スバルチームは参戦車両である『スバルWRX ラリーチャレンジ』に今大会からシーケンシャル式シフトを投入。操作性向上による競争力の向上を図った。


 そのターマック(舗装路)イベントは雨絡みのラリーとなり、競技初日のレグ1は降雨の影響により路面はウエットに。この難しいコンディションのなか、選手権リーダーとして唐津入りした鎌田は2番手タイムを記録したオープニングステージの直後SS2であわやクラッシュというシーンもあったが、ロスを最小限に抑える走りで上位をキープ。競技前半の計6ステージを終えて総合4番手につける。


 一方の新井は、前戦に引き続き保井とのコンビで参戦。雨のSS3でスピンを喫し12秒近くを失ったほか、濃霧のなか行われた午後のステージでも苦しい展開が続き、クラス6番手でラリーを折り返すこととなった。

新井敏弘/保井隆宏(スバルWRX ラリーチャレンジ) 2023全日本ラリー第3戦唐津


 翌日のレグ2は雨があがり好天に恵まれたものの、午前中は前日の雨が残る状況。対して午後は路面が乾きドライに転じるなど、一日を通して対応の判断が難しいコンディションとなった。


 4番手で最終日を迎えた鎌田は、オープニングのSS7で約17秒ものタイムを失いクラス5番手に後退してしまう。しかし続くSS8ではステージ3番手、SS9では2番手タイムを記録し挽回を図る。午後のSS11で順位をひとつ戻した鎌田は、ギャラリーステージとなった最終SS12でベストタイムをマークし最終的にクラス4位でフィニッシュした。


「今回は天候にかなり振り回されたラリーでした。金曜日の大雨で路面がかなり汚れ、グリップがなく滑りやすいコンディションのなか、ドライバーとしてはかなり我慢も強いられました」と今大会を振り返った鎌田。


「それでも、クルマの進化も含めチームが頑張ってくれて、クルマのトラブルもなく、難しいコンディションでも安定してタイムを刻めたので、結果には満足しています」


 初日をクラス6番手で終えた新井は、今回から導入されたシーケンシャルミッションを習熟しながら、SS9で鎌田に続く3番手タイムをマーク。また、最終ステージでもセカンドベスト叩き出し同ステージでのスバル勢ワン・ツーを演出した。順位は前日からひとつ上がりクラス5位でのフィニッシュとなっている。


「天気が不安定でしたが、その中でWRXのAWDの良さをすごく感じます。あれだけ雨が降ったり泥が出ても危ない動き方をしない。そのあたりはスバルの『安全を極めれば運転がうまくなる』という考え方に繋がると思います」と語った新井。


「シーケンシャルはまだ使い慣れていなくて、どこでギヤを上げるとか、何速を使ったらいいかなど、ちょっとグチャグチャしてしまったので、それに慣れればもっと速くなると思います」と述べ、今後のペースアップに自信をのぞかせた。


 全日本ラリーの次戦は5月5〜7日に愛媛県久万高原町で開催される第4戦『久万高原ラリー』だ。今季3戦目のターマックラリーに向け、鎌田は「かなりスリッパリーなラリーですが、クルマもドライバーも得意なので、新井選手ともどもチーム一丸となって取り組んでいきます」と意気込みを語っている。

4位でフィニッシュした鎌田卓麻(スバルWRX ラリーチャレンジ)
鎌田卓麻/松本優一(スバルWRX ラリーチャレンジ) 2023全日本ラリー第3戦唐津
JN1クラス5位となった新井敏弘(スバルWRX ラリーチャレンジ)
新井敏弘/保井隆宏(スバルWRX ラリーチャレンジ) 2023全日本ラリー第3戦唐津

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