まさか2週間後に...楽天・中島 ゼロイチ世代“友情”の1号3ラン 2勝目の同学年・古謝とお立ち台
2025年4月21日(月)5時25分 スポーツニッポン
◇パ・リーグ 楽天4—1ロッテ(2025年4月20日 楽天モバイル)
高めのボール球を迷わず振り抜いた。2回2死一、三塁。楽天・中島が、西野の144キロ直球を捉え、大きな放物線を描いて右翼席に放り込んだ。「手応えは良かったので、風に乗ってくれと走りながら願っていました」。6回1失点で2勝目を挙げた同学年の古謝とお立ち台に上がり、喜びをかみしめた。
目の前に広がった景色は、2週間前には想像すらできなかった。今月6日、敵地ロッテ戦で黄金ルーキー宗山の1学年上にあたる01年度生まれの同学年たちが、投打に躍動した。先発の古謝はプロ初完封。2安打1盗塁の武藤は「ゼロイチ(01年度生まれ)世代で盛り上げていきたい」と語った。中島はファームの試合後、同学年で育成の江川と泉犬鷲寮近くのスパメッツァ仙台竜泉寺の湯に漬かっていた。SNSで2人の活躍を知り「俺ら、何しているんだろう…」と胸に刺さった。
12日の1軍昇格後も振るわず、前日まで13打数1安打、打率・077。今季2安打目が意地の1号3ランとなった。均衡を破る先制弾は決勝打となり、2カード連続の勝ち越しを呼び「まさか2週間後、こうなっているとは思わなかった」と満面の笑みだった。同じ外野手の小郷が不振で2軍に落ち、辰己も4試合連続で先発を外れた。「打ち続けないとレギュラーは獲れない」とゼロイチの一人として高みを見据えた。 (花里 雄太)