「鹿島る」は戦術?試合巧者イメージと時間稼ぎの疑問で議論白熱

2025年4月22日(火)11時0分 FOOTBALL TRIBE

鹿島アントラーズ 写真:Getty Images

 J1リーグ第11節のファジアーノ岡山対鹿島アントラーズの試合は、4月20日にJFE晴れの国スタジアムで行われ、アウェイの鹿島が2-1で逆転勝利を収めた。​この結果、鹿島は連敗を3で止め、岡山は今2025シーズンホーム初黒星となった。​


 この試合後、SNS上では「鹿島る」という言葉をめぐって議論が沸騰した。“鹿島る”という言葉には「終盤の時間稼ぎを含む試合運びの巧さ」「勝負どころを外さない老練さ」といった、鹿島のスタイルを称賛する意図で用いられてきた歴史がある。


 しかし、ある岡山のサポーターが試合終盤の鹿島のプレーが「鹿島る」と伝統芸能のように言われていることに不快感を示し、さらに「APTの外で時間を使ったり、傷んだふりをしたりする行為がサッカーの魅力を下げている」とその内容について指摘。ここで言うAPT(Actual Playing Time)とは、つまり実際にボールが動いている時間のことを指す。


 「それも含めてサッカーだ」「どのチームもリード時は時計の針を進める」とする声が挙がると、岡山サポーターは「APT内のコーナーキープなどは問題にしていない」としながら、少しの接触で大げさに痛がったり、相手ボールになった瞬間にボールをわざと遠くに置いたりするサッカーでよくある行為について「それを見てサッカーって面白いと感じるか?」と投げかけた。


 一方で他サポーターからは「サッカーは勝ってこそ価値がある」「勝利のために許された範囲であらゆる手を尽くすのがプロ」「世界中で行われていること」といった現実主義的な意見が相次ぎ、サッカーの勝利至上主義とフェアプレー志向の価値観の対立が浮き彫りとなり、議論が白熱した。


 「鹿島る」に含まれる試合巧者としてのイメージと、時間稼ぎの観点での疑問が交差する点がこの表現の評価を難しくし、議論に繋がったようだ。

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