岩井明愛は1打差2位…5大メジャーで唯一日本勢未勝利のシェブロン選手権で「悔しさをぶつけていけたら」
2025年4月22日(火)5時0分 スポーツ報知
◆米女子プロゴルフツアー JMイーグルLA選手権 最終日(20日、米カリフォルニア州・エルカバレロCC)
トップタイからスタートした岩井明愛(あきえ、22)=ホンダ=は5バーディー、2ボギーの69で回ったが、通算20アンダーで1打差の2位に終わり、悔し涙。ツアー初優勝はならなかった。次週のメジャー初戦、日本勢未勝利のシェブロン選手権(24〜27日、テキサス州カールトンウッズ・クラブ)でリベンジを誓った。山下美夢有(23)=花王=が19アンダー3位、畑岡奈紗(26)=アビームコンサルティング=が18アンダー6位。イングリッド・リンドブラト(スウェーデン)が21アンダーでツアー初勝利を挙げた。
最終18番で、岩井明は天を仰いだ。プレーオフの望みを託した3メートルのパーパットは、わずかにカップ右にそれた。痛恨のボギーで初優勝に一歩及ばず2位。「最後のパーパットはめちゃくちゃしびれた。入れられなかったのは自分の弱さ。あそこで決められる選手になりたい」と言葉を絞り出した。競技後は悔しさでスコア提出所からしばらく出てこられず、腫らした目を隠すようにサングラス姿で取材に応じた。
フェアウェーキープ率35・7%とドライバーが乱れながらも、巧みなアイアンで踏ん張った。1打差で迎えた16番パー5では、スーパーショットを繰り出して食らいついた。目の前に木、グリーン左は池という難しいシチュエーションの右ラフからの第2打を、アイアンでスライス回転をかけグリーンへ運んだ。「パー5で追いつきたいという思いがあった。いちかばちかのショットだったけど、うまくいってよかった」。バーディーとし、トップを捉えた。
今年からツアーメンバーとして本格参戦し、2月のホンダLPGAに続く1打差の2位。竹田麗央(りお)の5戦目(2025年3月ブルーベイLPGA)を上回る4戦での日本史上最速優勝はならなかったが、存在感を放っている。「まだまだ優勝争いに加わる回数を多くしていきたい。負けてしまうこともあるかもしれないけど、今はたくさん優勝争いをとにかくして、ちょっとずつ慣れていけたら」と自分に言い聞かせた。
次週は今季メジャー初戦、シェブロン選手権に臨む。「来週すぐにリベンジできる舞台がある。自分のプレーをしながら、悔しさをぶつけていけたら」。年間5つあるメジャーで、唯一日本勢の勝者がいない大会。この日の涙を力に、歴史に名を刻む。
◆女子ゴルフ海外メジャーと日本勢 現在5大会あり、日本勢未制覇はシェブロン選手権のみ。同選手権の日本勢最高は2001年(当時はクラフト・ナビスコ選手権)の福嶋晃子の2位。トップ5は過去3人で、1987年の岡本綾子が5位、22年の渋野日向子が4位。福嶋は02年にも5位に入っている。23年にコースをカリフォルニア州ミッションヒルズCCからテキサス州カールトンウッズ・クラブに移した。昨年は勝みなみの9位が最高。