重岡銀次朗、王者とのダイレクトリマッチへ「人生最大の壁を乗り越える」 兄・優大へ「次は僕が上に立つ番」

2025年4月23日(水)15時31分 スポーツ報知

スパーリングのラウンド間に息を整える重岡銀次朗(カメラ・宮崎 亮太)

◆プロボクシング ▽IBF世界ミニマム級(47・6キロ以下)タイトルマッチ12回戦 王者ペドロ・タドゥラン—同級4位・重岡銀次朗(5月24日、インテックス大阪)

 前IBF世界ミニマム級王者で現同級4位の重岡銀次朗(ワタナベ)が23日、都内の所属ジムで、5月24日の王者ペドロ・タドゥラン(フィリピン)との世界戦に向けた練習を公開。初黒星以来10か月ぶりの再起戦がダイレクトリマッチとなり「人生最大の壁だと思っている。乗り越えなきゃいけない。進化したところを見せて、リベンジして王者になれるよう頑張りたい」と王座返り咲きへの決意を述べた。

 重岡銀は、シャドーボクシング2ラウンドの後、日本ミニマム級7位・坂田一颯(21)=S&K=との2ラウンドのスパーリングを披露。右ジャブと右ボディーを的確に打ち分け、左カウンターをヒットさせる場面も見せた。その後は再び2ラウンドのシャドーボクシングを行った。

 昨年7月、3度目の防衛戦でタドゥランに9回TKO負けし王座陥落。試合後は病院に緊急搬送され、8月に眼窩底(がんかてい)骨折の手術を行った。

 「昨年負けてしまって、そこからはい上がろうと思っていたが、こんなに早くダイレクトリマッチで行われることにすごく感謝している。この10か月間、自分の実力としっかり向き合って、足りないところを伸ばしてきた」

 キャリア初黒星を喫した昨年7月の映像は、1か月ほど前に「やっと見た」という。

 「試合が近くなったら見ようと思っていた。ヒントをもらうために、タイミング的に見ようかなと思った。最初は(画面を遠ざけて)薄目で見た。だいぶ序盤から押されてましたね。(レフェリーが)止めるのが早いなとも思ったが、ダメージが本当にやばかった。いい経験になった試合だった」

 兄の思いも背負って、リベンジに挑む。兄・優大(ワタナベ)は、3月30日のWBC世界同級タイトルマッチで王者メルビン・ジェルサエム(フィリピン)との1年ぶりの再戦に0—3の判定で敗れ、王座返り咲きを果たせなかった。優大には「頑張っていたのは見てたから、また一緒にやろうぜ」と声をかけたという銀次朗は、兄への思いも明かした。

 「ずっと兄ちゃんの背中を追っかけてた側なんで、たまには僕が先にチャンピオンなって、お互いに刺激を受け合って上に行ければ。次は僕が上に立つ番。基本、(兄の背中を)見てたいですけどね。だから『お前、俺より上にいろよ』って。もうさっさと(上に)来いって感じです」

 会見に同席したプロモーターの元世界3階級制覇王者・亀田興毅氏(38)は「日本人離れした力強さを持っている選手。タドゥランは強い王者だが、前回の試合は2ラウンドで(重岡銀の右目の)ケガもあった。今回はそういうところも含めて修正した、頑張って勝ってもらいたい」と期待を寄せた。

 戦績は、重岡銀が13戦11勝(9KO)1敗1無効試合、タドゥランが22戦17勝(13KO)4敗1分け。

 同興行のメインでは、IBF世界フェザー級1位の亀田和毅(TMK)が、同級王者のアンジェロ・レオ(米国)に挑戦する。

 興行は、ABEMAで無料ライブ配信される。

スポーツ報知

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