「今の近本は別格」首位奪取で偉才が際立つ 阪神の“不変のリードオフマン”の存在価値を示す「17.03」
2025年4月26日(土)11時2分 ココカラネクスト

切り込み隊長として己の価値を高めている近本。(C)産経新聞社
猛虎の勢いは止まらない。4月25日に本拠地・甲子園で巨人を迎え撃った一戦で阪神は4-1と快勝。今月20日の広島戦から続く連勝を「5」とし、首位奪取を果たした。
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試合後のテレビインタビューで藤川球児監督は「好調とは全く思わない」と兜の緒を締めたが、それにしても阪神の安定感は目を引くものがある。チーム打率リーグ2位(.242)の打線が得点をもぎ取れば、チーム防御率リーグトップ(2.39)の投手陣がきっちりと守り抜く。まさに攻守に抜け目のない戦い出来ていると言っていい。
日本一まで駆け上がった23年のように、連日のようにヒーローが現れる今のチームにあって、頼もしく映るのは、“絶対的リードオフマン”に君臨する近本光司の存在だ。
プロ7年目の今季も安定感は不変だ。開幕から全22試合に出場している近本は、打率.312、3本塁打、出塁率.379、OPS.852とハイアベレージを記録。さらにリーグトップタイとなる5盗塁もマークし、相変わらずの走塁技術の高さも発揮している。
とりわけ打線で言えば、主砲・佐藤輝明をはじめとするクリーンアップが目を引く今季の阪神だが、先頭打者として高確率で出塁し、チャンスメイクを果たす近本の貢献度は高い。打者が攻撃においてどれだけの得点を創出したかを表す指標「XR」は「17.03」を記録し、多くの得点に関与しているのは明らか。その価値はやはり稀有だと言える。
今季12球団の1番打者のOPSではトップの値をマークしている近本。決して一発があるわけではないが、類まれな打撃技術を持つ“虎の切り込み隊長”は、ファンの間でも存在感を強めている。Xでは「チートだわ」「今の近本は頼もしすぎる」「今の近本は別格」「阪神スカウトの目に狂いはなかった」「打って、守れて、走れる。非常に優秀なリードオフマン」といった賞賛が目立っている。
果たして、阪神の勢いはどこまで続くのか。好調な中軸を活かす意味でも近本の活躍が一つのキーポイントとなりそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]