ナ・リーグ最強はカブス? MLB公式が5つの理由を説明 鈴木誠也&今永昇太の活躍は当然欠かせず

今永(写真)、鈴木を擁するカブスが首位を走っている(C)Getty Images
MLB公式サイトは4月25日、「カブスがナ・リーグで最高のチームかもしれない5つの理由」と題した特集を掲載した。米国時間24日時点、チームはナ・リーグ中地区首位で、2位ブルワーズに3ゲーム差をつけている。16勝10敗の勝率.615は、ナ・リーグではメッツ、パドレス、ジャイアンツ、ドジャースに次いで5位。ただ、東京での開幕シリーズでドジャースに2連敗スタートだったことを考えれば、すぐさま驚異的な巻き返しをみせていると言える。
チームは米国へ戻って本土開幕した後、ドジャースとはすでに5試合戦って4勝1敗。今季対戦成績も4勝3敗と勝ち越しにまで持って行った。東京での屈辱を、すぐさまリベンジした格好だ。
MLB公式サイトのウィル・ライッチ記者が挙げた5つの理由。それらには日本が誇る投打の両輪、今永昇太と鈴木誠也がしっかりと記されていた。
まず第一に挙げたのが、打線の充実ぶりだった。「彼らのオフェンスはどのポジションでも信じられないほど凄い」と強調した。実際にチーム本塁打38本は、両リーグ通じて41本のドジャース、ヤンキースに次ぐ3位。一方でチーム盗塁数40は両リーグトップと、長打力だけでなく機動力も兼ねそろえている。「こうした組み合わせは滅多になく、それがメジャートップの得点を生み出している」と指摘した。163得点は断トツで、2位のヤンキースの137得点に大差をつけている。
遊撃、三塁を除く全てのポジションの選手が高いパフォーマンスを示しており、「DHのセイヤ・スズキは、なぜカブスが彼を欲しがったのかを示してくれている」と開幕シリーズでは沈黙したものの、ここまで打率.276を打ち、6本塁打と20打点はいずれもチーム2位の打棒を称えた。
さらに、「カイル・タッカーはMVP級のシーズンを送っている」「クローアームストロングがブレーク」に続き、4番目に投手陣について言及した。チームは4月中にエース格のジャスティン・スティールが、今季絶望となる右肘のトミー・ジョン手術を受けることが決まった。その損失を嘆きながらも「ショウタ・イマナガとマシュー・ボイドの2人は、ここまでファンタスティックな投球を見せてくれている」と今永の投球を高く評価した。ここまで6試合で2勝1敗、防御率2.38と、ルーキーイヤーだった昨季と違わない安定した投球が続いてる。
そして最後の理由は「この地区は、勝てる」と締めた。今季のナ・リーグ中地区は全体的にレベルが低下しており、白星を量産できるというのだ。対照的にドジャースのナ・リーグ西地区は、パドレス、ジャイアンツ、ダイヤモンドボックスと歴史的なハイレベルでの上位争いが繰り広げられている。その結果「私は2018年以来となるフルシーズンでのプレーオフに、カブスが出場すると確信している」という結論に至ったという。
復活の兆しを随所に感じさせるスタートダッシュを切った。そして、その投打の軸に2人の日本人選手がいることは頼もしい限り。ドジャース、パドレス、メッツなど日本人選手が所属する強豪との激突は避けられないプレーオフを見据えても、カブスがナ・リーグの台風の目となりそうな気配だ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]