池江璃花子がフォトセッションでは見せなかったまさかのピースに思わず「いい笑顔」

2025年4月26日(土)16時0分 スポーツ報知

池江璃花子

◆スポーツ報知・記者コラム「両国発」

 3月上旬、競泳の池江璃花子を初めて取材した。白血病から復帰し、第一線で活躍するアスリートを、いつか撮影したいと思っていた。大病を患っていた頃のイメージが強かったが、バタフライで水中から顔が上がる時の迫力はすさまじく、鍛え上げられたたくましい姿に驚いた。

 泳いでいる写真だけでは人となりは伝わらない。ふとした瞬間に見せる喜怒哀楽が内面を表すと考え、やわらかい表情の写真を撮りたかった。「ピースか指ハート、お願いできますか?」。フォトセッションでリクエストしたが、返ってきたのは力強いガッツポーズだった。直前の囲み取材ではロス五輪に向けた真剣な話が続いていたからだろう。予想はできていたが物足りない。出口で引き揚げを狙うことにした。

 2つ年下のスイマーの紆余(うよ)曲折を、メディアを通じて見てきた。20年の復帰レースで涙した姿を強烈に覚えている。一方で、初めて直接見る本人は時折見せる明るい表情が印象的で、何とかして表現したいと思った。

 再び目の前に現れた池江。シャッターを切っていると、カメラに向かって両手でピースした。まさかのサービスに思わず「いい笑顔」と、心の声が出てしまった。大勢を前にしたフォトセッションと違って、私を含めカメラ2人しかいない空間で恥ずかしさがなかったのかもしれない。明るくかわいらしい横顔が見られた瞬間だった。

 「五輪に出場することよりも、五輪で結果を出す気持ちに切り替えたい」と話す姿が印象的だった。五輪では16年リオ大会女子100メートルバタフライでの5位が最高で、出場となれば4大会連続となるロス大会。メダルを手にピースする彼女をとらえたい。(写真担当・岡野 将大)

 ◆岡野 将大(おかの・まさひろ) 地方紙を経て2023年に入社。巨人キャンプから芸能の張り込みまで奮闘中。

スポーツ報知

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