異例の事態も...埼玉 対応力で堅首 POのシード権獲得へ前進

2025年4月27日(日)4時42分 スポーツニッポン

 ◇NTTジャパンラグビーリーグワン1部第16節 埼玉 27—21 BR東京(2025年4月26日 埼玉・熊谷ラグビー場)

 3試合が行われ、埼玉はBR東京を27—21で下して首位を守った。終了間際まで3点差の接戦。相次ぐ選手交代により、SHを本職とする選手が同時に2人ピッチに立つという異例の事態もチーム一丸で乗り切った。東京ベイは三重を下して2位をキープ。神戸は相模原に大勝して勝ち点5を獲得し、上位6チームによるプレーオフ(PO)初進出を決めた。

 アクシデントが起きても、埼玉はさすがの対応力を見せた。後半18分、途中出場のCTB谷山が退くと、SH高城が入って先発SHの小山はWTBに回った。さらに同24分には、この日トライも決めているWTB竹山が脳振とうの疑いで退いてポジションの一時的な変更が相次いだ。

 HO坂手主将は「各選手が複数のポジションを練習している。9番(SH)は全体をマネジメントするからいろいろなポジションを理解している」と対応できた理由を説明。FLを本職とする大西がWTBに入ったことについては「全く練習していないけど、バック3の細かいコミュニケーションで成り立っていた」と“アドリブ力”も評価した。

 選手層の厚さも埼玉の強み。今季チームではレギュラー組を「ヘッド」、試合に出られないメンバーを「ハート」と呼んでいる。前節から戦列復帰したPR稲垣はハートメンバーを「チームの心臓。一番の源」と称しており、レギュラーの座を狙いながら相手の分析もこなす存在こそが底上げにつながっているという。チームに根付くその意識が、不測の事態でも結束力を発揮した。

 今季から上位6チームがPOに進出する。上位2チームはシードで準決勝から臨めるため、既にPO進出を決めている埼玉も最後まで気の抜けない戦いが続く。次節の2位東京ベイ戦など残り2戦は、一つでも落とせば3位転落の可能性もある熾烈(しれつ)な争い。坂手は「見ている人たちは楽しめる。僕たちにとってはタフだけど、それもラグビーなので楽しんでいる」と前向きに捉え、3季ぶりの奪還へ視線を上げた。

スポーツニッポン

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