西郷真央がPO制し涙「夢にまで見たメジャー優勝」 シェブロン選手権優勝で日本勢5大メジャー完全制覇
2025年4月28日(月)8時1分 スポーツ報知
◆米女子プロゴルフツアー 今季メジャー第1戦 シェブロン選手権 最終日(27日、米テキサス州・カールトンウッズ・クラブ=6911ヤード、パー72)
西郷真央(島津製作所)が5人で争ったプレーオフ(PO)を制し、米ツアー初優勝を挙げた。メジャー制覇は樋口久子(1977年全米女子プロ選手権)、渋野日向子(2019年AIG全英女子オープン)、笹生優花(21、24年全米女子オープン)、古江彩佳(24年エビアン選手権)に続く日本勢5人目。シェブロン選手権はこれまで未勝利で、日本勢が5大メジャー完全制覇を果たした。18番グリーンでは涙を流しながらインタビューに応じ、「夢にまで見たメジャー優勝なので、今でも信じられないですけどすごいうれしい。正規の18番で(バーディーパットを)決め切れたのが、POにも自信につながって、1打決め切れたことが本当に、この優勝をつかみ取った1打だと思う」とコメントした。
逃げ切りを目指し、スタートしたこの日。1番で2打目がグリーンをオーバー。アプローチはカップを4メートルオーバーし、ボギー発進に。3番パー3で2・5メートルのバーディーパットを沈めたが、5番は3打目のアプローチをグリーンに乗せられず再びボギー。パー5の8番で伸ばし、アリヤ・ジュタヌガーン(タイ)と並び首位で後半へ入った。
10番は2打目がグリーン右のバンカーにつかまり、3打目を寄せられず。11番は3パットと連続で落とし、悪い流れが続いた。12番でも硬いグリーンが影響し、2打目がグリーンをオーバー。3メートルのパーパットを残したが、これをねじ込み、右手でガッツポーズを作った。
15番を落とし2打差4位となったが、首位を走っていたアリヤが18番でボギーをたたいた。1打差4位で迎えた最終ホールで2・5メートルのバーディーパットを決めて、何度も右拳を揺らした。キム・ヒョージュ(韓国)、殷若寧(イン・ルオニン、中国)、アリヤ、リンディ・ダンカン(米国)と5人で争ったPO1ホール目で唯一バーディーを奪い、悲願の米ツアー初Vを手にした。
第3ラウンド終了後には「どこのポジションにいても自分のやることは変わらないと思うので、自分のやるべきことにしっかり集中して全力で頑張りたい」と意気込みを語っていた。米ツアー本格参戦1年目の昨季はトップ10入り7度など活躍し、ルーキー・オブ・ザ・イヤー(新人賞)を獲得。日本勢では小林浩美以来、34年ぶりの快挙を果たした。日本ツアーでは22年に、ツアー最速の開幕から出場10戦5勝を達成した23歳。待望の米ツアー1勝を、日本勢5人目のメジャー制覇で飾ってみせた。
◆西郷 真央(さいごう・まお)2001年10月8日、千葉・船橋市生まれ。23歳。5歳でゴルフを始め、14年全国小学校選手権優勝。父が尾崎将司の大ファンで、麗沢高時代に弟子入りし、ジャンボ尾崎アカデミー1期生に。19年日本女子アマ優勝。同年のプロテストに一発合格。22年3月のダイキンオーキッドレディスで日本ツアー初V。同ツアー通算6勝。憧れは国内通算50勝の不動裕理。158センチ。血液型AB。家族は両親と姉。