西郷真央「夢にまで見た」メジャー初優勝…中1でプロ入り決意、米ツアー本格参戦2年目で夢実現
2025年4月28日(月)10時8分 読売新聞
メジャー初制覇を果たし、優勝トロフィーを手に笑顔を見せる西郷真央=帯津智昭撮影
【ウッドランズ(米テキサス州)=帯津智昭】女子ゴルフの今季メジャー初戦、シェブロン選手権は27日、米テキサス州ウッドランズのクラブ・カールトンウッズ(パー72)で最終ラウンドが行われ、西郷真央(23)が5人によるプレーオフの末、初優勝を果たした。昨年7月にアムンディ・エビアン選手権を制した古江彩佳(24)に続き、日本女子5人目(6度目)のメジャー制覇となった。
首位タイから出た西郷は3バーディー、5ボギーでスコアを落としたものの、最終18番のバーディーで通算7アンダーに並んでプレーオフに進み、1ホール目で勝負を決めた。優勝賞金は120万ドル(約1億7200万円)。女子メジャーは5大会あり、日本勢はシェブロン選手権のみ未勝利だった。
4人が外した後、ただ1人決める
最終18番パー5で3メートルのバーディーパットを沈めてトップに並び、西郷はプレーオフへの挑戦権をつかんだ。直後に、同じ18番で行われたプレーオフ。ほかの4人が4打目を外す中、今度は1メートルのバーディーパットを沈め、優勝を決めた。キャディーと抱き合い、たちまち涙があふれた。
「夢にまで見たメジャー優勝。信じられないけど、本当にうれしい」
千葉県船橋市出身で、5歳でゴルフを始めた。米ツアーで活躍する海外選手に憧れ、中学1年でプロを目指すことを決意。日本ゴルフ界を引っ張ってきた尾崎将司氏が主宰する「ジャンボ尾崎ゴルフアカデミー」の1期生となり、基礎を学んだ。
日本ツアーで通算6勝を挙げ、米ツアーに本格参戦した昨季は、正確なショットを武器に2位に2度入り、日本選手として34年ぶりの新人賞を獲得した。2季目を迎え、着実に力がついていた。
シェブロン選手権では、優勝者が18番の目の前にある池に飛び込むのが恒例となっている。飛び込んだ西郷は「ほとんど泳げないので、深くて、本当に溺れると思った」。プレー中には見せない、23歳の若者らしい無邪気な笑顔がはじけた。(帯津智昭)