【柔道全日本選手権】王子谷剛志「これで最後」3位タイ優勝4度の名王者が全日本の畳に別れ

2025年4月29日(火)16時48分 スポーツニッポン

 ◇柔道全日本選手権(2025年4月29日 東京・日本武道館)

 体重無差別で男子の日本一を決める伝統の大会が行われ、歴代3位タイの4度の優勝を誇る王子谷剛志(旭化成)は初戦の2回戦で敗退し、13回目だった今大会を、最後の全日本選手権出場とすることを明かした。

 試合は同じ100キロ超級の佐藤和哉(日本製鉄)に終始押されて敗戦。畳を降りると万感の思いが涙となってこぼれ落ちた。ミックスゾーンでは「全日本の王子谷はこれで最後」と切り出し、少年時代から憧れ続けた舞台に別れを告げた。

 14年大会で初優勝を果たした王子谷は、16、17年には連覇を達成し、同年には世界選手権代表にも選ばれた。一時は東京五輪の有力な代表候補に名乗りを上げたが、国際舞台では結果を残せず、同学年の原沢久喜に代表の座を奪われた。「本来なら東京五輪の選考に落ちた時点で引退していた」というが、思いとどまったのは、全日本選手権の存在だったという。

 武道の聖地・日本武道館で毎年4月29日に開催される全日本選手権は、柔道家にとって憧れの舞台。中学校時代に初めて現地観戦したという王子谷にとっても、常に特別な大会だった。元号が令和に移った後は若手の台頭もあり存在感が薄れていたが、2年前の23年には6年ぶりの復活優勝。「本当に感謝しかない」と大会に感謝した。

 11月1、2日の講道館杯(千葉ポートアリーナ)は出場権を有しており、同大会が現役最後の試合になる見通し。鈴木桂治(現男子日本代表監督)と並ぶ4度の優勝を誇り、「ミスター全日本」と称された男が、まもなく畳に別れを告げる。

スポーツニッポン

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