“鉄の拳”中野幹士がベガスデビュー戦で5度倒してTKO勝ち! 井上尚弥の前座で世界挑戦アピール
2025年5月5日(月)9時3分 スポーツニッポン
◇プロボクシング フェザー級 東洋太平洋同級王者中野幹士(帝拳)<10回戦>ペドロ・マルケス(プエルトリコ)(2025年5月4日 米ネバダ州ラスベガス T-モバイル・アリーナ)
東洋太平洋フェザー級王者・中野幹士(29=帝拳)がラスベガスデビュー戦にKO勝ちして世界挑戦をアピールした。世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(32=大橋)のアンダーカードでT-モバイル・アリーナのリングに登場。16勝10KO1敗のペドロ・マルケス(30=プエルトリコ)に4回1分58秒TKO勝ちし、プロデビューから13連勝(12KO)を飾った。
2回、中野が固めた相手ガードの上から左ストレートを打ち込むと、ダウン経験がなかったというマルケスは驚いたように腰を落とした。この回、再びガード上から左を叩き込んで2つめのダウンを奪うと、3回にも左フックで仰向けに倒した。そして4回、左ボディーストレート→右ボディーフックでひざまずかせると、さらに左ボディーで5度目のダウンを奪い、TKO勝ちした。興行を主催する米トップランク社は公式Xで中野を「HANDSOFSTEEL(鉄の拳)」と紹介し、「アメリカへようこそ、ミキト・ナカノ」と祝福した。
東京・竹早高で高校3冠に輝き、東農大では国際大会でも優勝するなどアマ77戦68勝9敗の戦績を引っ提げて18年10月にプロデビュー。21年10月には米フロリダ州で試合が予定されていたが、試合一週間前に相手が負傷して中止に。24年9月に東洋太平洋王座を獲得し、今年1月の初防衛戦で7連続KO勝利を挙げて海外デビューのチャンスを再びつかんでいた。
世界ランキングはIBF8位、WBA、WBC10位、WBO11位。年内の世界挑戦にも意欲を示している。「内容次第。(世界挑戦)できると思ってもらえる試合をしたい」と話していた愛称“鉄の拳”が聖地にインパクトを残した。