【阪神】村上頌樹が2年ぶり完封でハーラートップの5勝目「あのことを思い出す」今季3度目の連敗ストップ
2025年5月3日(土)5時0分 スポーツ報知
9回無死、サンタナを空振り三振に仕留めて吠える村上頌樹(カメラ・岩田 大補)
◆JERAセ・リーグ 阪神4—0ヤクルト(2日・甲子園)
全身で虎党の祝福を受け止めた。9回2死、阪神・村上はオスナを右飛に打ち取ると、肩の荷が下りたようにほほ笑んだ。5安打完封でハーラートップの5勝目。プロ初勝利を挙げた23年4月22日の中日戦(バンテリンD)以来、自身2度目、2年前と同じ無四球でシャットアウトし、今季のチーム初完投だ。「終盤になればなるほど、あのことを思い出す。投げきりたかった」。8回2/3で降板した3月28日の開幕・広島戦(マツダ)の借りを返した。
流れを変えた。チームは4連敗中だったが「連敗よりもリリーフの方々が…」と目を向けた。登板が増加傾向だった中継ぎ陣を救うだけでなく、今季3度目の連敗ストップ。価値ある122球に藤川監督も「5月も非常に心強い投手になってくれた」と賛辞を送った。
この日は「GWこどもまつり」として開催。スコアボードは17年から恒例の平仮名表記になった。ビジョンで紹介された「こどものころのじまんばなし」に「少年野球でいっぱい優勝した」と記した右腕。大勢の子どもたちに快投を届け「勇気を与えられた」と胸を張った。自身も少年時代は熱烈な阪神ファン。金曜日の「むらかみ」となった今も「優勝」だけを目指している。(直川響)